1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60420050
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
築島 隆繁 名古屋大学, 工学部, 教授 (20023020)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
犬塚 博 名古屋大学, 工学部, 助手 (80176411)
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Keywords | ダブルレイヤー / 乱流加熱 / ミラー装置 / レーザー散乱 / プラズマ加熱 / 電子ホール / プラズマ / 壁相互作用 / 計算機シミュレーション |
Research Abstract |
1. 62年度に備品として導入された波形記憶装置を整備し, 以前から設置されていた5台の波形記憶装置と同時に使用することを可能とし, 10チャンネルの同時測定が行える状態とした. 2. 61年度行われたルビーレーザー散乱法による電子温度の測定結果ならびに計算機シミュレーションの結果から, ダブルレイヤー(DL)発生時の電子温度上昇はプラズマの非線形現象である電子ホールによるものであることを明らかにした. 3. DLの崩壊過程を考える上で重要な影響を与えていると見られているプラズマ・壁相互作用の影響を調べるため, 壁や電極の材質を変更し, 実験を実施している. 電極の材質をアルミニウムからニッケルに変更した場合は, 2次電子放出係数がかなり異なるにもかかわらず, DLの寿命には, ほとんど変化は見られなかった. このことは, 当初, 重要であると見られていた電極からの2次電子放出は, あまり影響を与えていないことを示唆している. 更に, 壁材をアルミナに変更した実験を現在実施している. 4. ルビーレーザー散乱システムの受光部を用いて, 中性水素ガスからのH_α線放射の計測を行った. その結果H_α線はDLが安定に存在する間は見られず, DLの崩壊直前から後にのみ観測された. このことは, 中性水素ガス密度がDLの崩壊時に急上昇していることを意味している. 5. 61年度完成させた2次元計算機シミュレーションコードを, ミラー磁場中の現象の模擬がより現実的にできるよう改良を加え, 上記実験のシミュレーションを実施した. その結果, 以前に我々が行った一次元でのDLのシミュレーションでは観測されなかった二流体不安定性の励起が見られる等の2次元での新しい知見が得られた.
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Research Products
(2 results)