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1985 Fiscal Year Annual Research Report

シスト線虫のふ化促進物質に関する有機化学的研究

Research Project

Project/Area Number 60430009
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

正宗 直  北海道大学, 理, 教授 (60000717)

Keywordsシスト線虫ふ化促進物質 / ノルトリテルペン
Research Abstract

ジャガイモシスト線虫について。1)ふ化促進活性を有する粗原料の分離精製の指標となる生物検定法を以下のように定めた。病害虫を含む土壌中よりシストを集め、約5秒間50℃の水に浸し、10日間室温に放置する。シストの殻を破り、ろ別によってシスト殻およびすでにふ化している第二令幼虫を除き、集められた卵に水を加える。得られた卵の水懸濁液を30℃で5日間放置し、試験液を加え、7〜10日後にふ化した幼虫の数からふ化率を求める。この方法によって、シストの採集年度を問わず、かつ冬季間を含めて通年の生物検定が実施できると共に、検定期間を一週間に短縮する事が可能になった。2)材料としてトマト乾燥根(約400kg)を用いた。水で抽出し、水抽出液をドライアイスで酸性(pH5)にした後、活性物質をXAD-2に吸着させ、アセトンで脱着した。アセトン溶液を濃縮して得られた粗活性物質は【10^(-4〜-5)】g/mlでふ化活性を示した。この粗物質を、CAD-2カラムを用いてクロマト分離を行い、得られた活性分画をセファデックスG-15を用い再クロマト分離を行って精製し、【10^(-6〜-7)】g/mlで、すなわち約100倍の活性を示す分画を得た。これらの分離はすべてアルゴン気流中で行った。現在、より以上の分離精製を検討中である。
ダイズシスト線虫について。すでに単離構造決定を行ったグリシノエクレピンAにつづいて、構造上密接な関連を有するグリシノエクレピンBおよびCを単離し、それらの構造を明らかにした。これらの化合物は、グリシノエクレピンAと側鎖および12位の置換基のみが異なっているにも抱らず、活性は著しく低下した。一方、グリシノエクレピンBの12位のアセトキシル体を水酸基に変換して得られたデアセチル体は、グリシノエクレピンAの約千分の一の活性を示した。CおよびD環と側鎖との相互関係およびB環の切断の両者が活性発現に必要であると考えられる。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] Tetrahedron Lett.26. .5539 (1985)

  • [Publications] 井村裕夫ら編: Natural Products and Biological Activities. .25 (1986)

URL: 

Published: 1988-11-09   Modified: 2016-04-21  

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