1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60430012
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
坂本 浩 金沢大, 理学部, 教授 (10013377)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜島 靖典 金沢大学, 理学部, 助手 (60172970)
小村 和久 金沢大学, 理学部, 助教授 (00110601)
中西 孝 金沢大学, 理学部, 講師 (00019499)
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Keywords | 希ガス用質量分析計 / 光核反応 / 細分画鉱物分離 / Allende隕石 / Bjurboele隕石 |
Research Abstract |
(1)希ガス用質量分析計-超高真空を得るため、60年度末購入の分析管,ガス抽出精製装置,排気管の内壁及び,イオン源,光学系等を構成する部品の全てについて電気化学的研磨並びに超音波洗浄の後、分析管と排気系を組み立てて、到達真空度【10^(-10)】torrを得た。これと併行して、イオン源、光学系等の各構成部品(特に絶縁用セラミックス)からのガス放出等の試験を行いつつ整備する一方で、計算機による制御測定プログラムを開発中である。これらの作業は予想以上に繁雑で、計画に幾分の遅れを生じている。 (2)核反応断面積の測定-東大原子力センター(東海)、東北大学核理研LINAC及び東大核研ESの制動放射線を最大エネルギー(Eo)=20〜1000MeVでEoを数MeV〜100MeV毎に変えて、【^(12)C】,【^(27)Al】,【^(nat)Cu】,【^(51)V】,【^(89)Y】,【^(127)I】,【^(133)Cs】,【^(175)Lu】,【^(147)Au】,【^(209)Bi】に入射し、必要に応じて一部を化学分離後生成放射能を測定し、反応断面積を求めた。Eo>200MeVで得られた断面積を、既報の経験式からの予想値と比較すると、式中のパラメータ、特に標的核質量依存性の頃が異なる事が見出された。特に本研究の対象域であるEo<200MeVでは新しい視点からの検討が必要である事が分った。このため特にEo=19,32MeVでは、Sr,Ba,La,Ceのγ線照射を加え、現在解析中である。なお、これらの研究の副産物として、π中間子放出反応、(γ,【π^±】)及び(γ,【π^-】χη)型の断面積が得られた。前者の反応機構は、表面反応モデルでほぼ説明できるが、後者は、かなり複雑な例えば多段階体積反応モデルを必要とする。 (3)隕石構成々分の分離-始源的隕石のAllende(C【III】V:94.5g)及びBjurboele(L4:20.5g)を購入した。これらは、物理分解後、構成々分を細分画鉱物分離し、放射化分析等により主要、微量元素の分配を基に選別し、一部はそのまま質量分析を行い、また一部は京大原子炉で1〜8週間照射後、放射能冷却中であり、次年度以後分析に供する予定である。
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Research Products
(1 results)