1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60430021
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
天野 杲 東北大, 工学部, 教授 (20005200)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小宮山 政晴 東北大学, 工学部, 助手 (60150257)
内田 勇 東北大学, 工学部, 教授 (50005302)
島田 昌彦 東北大学, 工学部, 教授 (80029701)
西山 よし行 東北大学, 非水溶液化学研究所, 教授 (10006299)
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Keywords | 触媒 / ニッケル / センサー / ゲルマニウム / コバルト / モリブデン / 焼料電池 / X線光電子分光 |
Research Abstract |
1.少量のBaまたはAlを添加したSi【O_2】に、Niを水溶液から含浸・担持させると、分散度が向上し、ベンゼン水素化に高い活性を示すようになることがわかった。また、水素吸着特性も変化し、水素との親和力の強いサイトが多くなった。この促進効果は、添加方法,添加量,前処理温度に大きく影響され、ある条件下で特に著しかった。Mgはその様な促進効果を示さなかった。 2.γ-【Al_2】【O_3】に担持したCo・Mo触媒を硫化水素あるいは水素で処理した時の表面状態をESCAで観察した。Moは未処理触媒では6価の酸化物状態にあること、それが硫化水素処理によって大部分4価に転化すること、その時同時に触媒上に硫黄がとりこまれること等を見出した。4価のMoの生成割合および硫化度は触媒の水素化活性と相関することがわかった。 3.熱電変換材料,センサー材料などとして利用の期待できる新しい遷移金属ゲルマニウム化物を高圧合成し、ESCAによってその化学結合状態を体系的に調べた。例えば、金属導電性のモノゲルマニウム化物(MGe:M=V,Cr,Fe,Co,Ni)では、Ge3d電子のピーク(29.1-33.7eV)はM電子の原子番号の増加に伴って、高エネルギー側にシフトすることがわかった。金属元素のSlater-Pauling曲線と類似の磁気能率変化は、集団電子模型でいう3d帯内の電子に基づくものであり、4s帯内の電子は金属結合を伴う遍歴電子として導電性に関与することがわかった。 4.溶融炭酸塩型燃料電池の電極触媒の検討【i】)Niのin-situ酸化によるNiOの生成のキネティクスとESCAによる表面の状態分析を行い、NiO中へのリチウムのドーピングは、Ni(【II】)のNi(【III】)への酸化と共に進行することを明らかにした。【ii】)Ni-Au合金電極の【H_2】酸化の触媒効果を検討し、Niが水素吸蔵し触媒効果を高めることを確認した。【iii】)ガス拡散型多孔質電極の電極特性の評価を行った。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] T.Obara: Chem.Lett.2003-2004 (1986)
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[Publications] M.Arai: Bull.Chem.Soc.Japan. 59. 347-350 (1986)
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[Publications] M.Morita: J.Solid State Chem.(1987)
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[Publications] M.Komiyama: Ind.Eng.Chem.,Prod.Res.Develop.25. 15-18 (1986)