1985 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60440020
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
梁川 良 北海道大学, 獣医, 教授 (30001514)
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Keywords | レプトスピラ / 血清型カニコーラ / 単クローン性抗体 / 因子血清 / 抗原変異株 / 抗原決定基 / 抗原活性オリゴ糖 / 構成酵素 |
Research Abstract |
1.血清群カニコーラに対する因子血清をイタリーのCacciapuoti教授と共同に作成した。 2.カニコーラに対する単クローン性抗体はすでに作成したが、更にそれ以外のカニコーラ血清群の血清型に対する単クローン性抗体も目下作成をすすめていめ。 3.因子血清と単クローン性抗体の比較では、カニコーラの型特異抗原に対する単クローン性抗体CT3と、カニコーラに特異的とよれる因子血清Ca-3を比較した。カニコーラ血清群に属する11血清型に対する反応性では両者は略似ていた。しかし単クローン性抗体で選択された変異株を凝集した点でCa-3はCT3と異っていた。この点を含め、さらに検討中である。 4.血清型カニコーラに対する単クローン性抗体CT-3存在のもとで発育可能な変異株CV(CT3)-1を分離した。その抗原性を凝集素吸収試験等で調べた結果、変異株はbroomiと極めて近いことが判った。変異頻度は【10^(-4)】で、免疫血清や因子血清を選択に用いた場合に比べ単クローン性抗体による変異株の選択は短期間で行われ、しかもただ1回の選択で効率よく選択された。 5.血清型カニコーラの型特異抗原を抽出し、これを蟻酸加水分解し、ゲル瀘過をくりかえすことにより、抗原活性多糖画分からオリゴ糖を分離した。この際、単クローン性抗体を用いて活性画分をモニターした。最終的に分子量1500程度のオリゴ糖を分離し、糖組成をしらべ、この中の未同定(新しい?)糖の存在と、その抗原決定基への関与が明らかにされた。 6.レプトスピラの主要血清型について、約70種の構成酵素をしらべた。その結果、種、および属の区別に有用な酵素が明らかにされた。しかし血清型の区別は酵素では不可能と考えられる。
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Research Products
(1 results)