1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60440020
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
梁川 良 北海道大学, 獣医学部, 教授 (30001514)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内貴 正治 北海道大学, 獣医学部, 助教授 (10020752)
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Keywords | レプトスピラ / 単クローン抗体 / 血清型 / 血清型特異性 / DNA制限酵素切断パターン / 抗原活性オリゴ糖 / 抗原変異株 / 抗原決定基 |
Research Abstract |
1)レプトスピラHebdomadis血清群の各血清型に対する単クローン抗体を作製し、その反応性を調べた。その結果、いくつもの血清型と反応するような広い反応性をもつものと、限られた血清型とのみ反応するような狭い反応性をもつものが認められた。しかし、狭い反応性をもつものといえども、単一の血清型とのみ反応する血清型特異的な単クローン抗体は無かった。このことから、レプトスピラの特徴として、その血清型を規定する抗原は複数の抗原決定基からなり、その組み合わせによって血清型特異性が規定されると考えられるに至った。目下、スキャッチャード・プロット法により抗原決定基の数を理論的に求め、量的に比較検討している。 2)DNAの制限酵素切断パターンによりレプトスピラ株の比較を行っているが、まず単クローン抗体による選択で得られた抗原変異株は、その抗原性が親株と異るものも同じものも切断パターンは同じであった。そして、抗原的に近縁となった血清型の株とは切断パターンが異なっていることが判明した。Hebdomadis及びCanicola血清群の各血清型の間の比較も行っているが、これまでの結果をまとめると、同じ切断パターンを示しても血清学的に異る場合があることから、切断パターンをただちに分類の規準とすることには慎重であるべきで、むしろ疫学的に利用価値が大きいと思われる。 CanicolaTM抗原に対する単クローン抗体CT3が認識する抗原決定基を含む分子量約1,000の抗原活性オリゴ糖を分離した。ガスクロマトグラフィーにより、このオリゴ糖の構成糖として、ラムノースおよび未同定単糖が主に検出され、そのモル比はおよそ3:1であった。また、劾磁器共鳴スペクトル分析からこのオリゴ糖には、5個のO-あるいはN-アセチル基、2個のメチル基および1個のO-メチル基が存在することが明らかとなった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Ono,E.;Naiki,M.;Yanagawa,R.: J.Gen.Microbiol.(1987)
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[Publications] Saito,T.;Ono,E.;Yanagawa,R.: Zentralbl.Bakteriol.(1987)
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[Publications] Saito,T.;Ono,E;Yanagawa,R.: Zentralbl.Bakteriol.(1987)
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[Publications] Ito,T.;Yanagawa,R.: Vet.Microbiol.(1987)
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[Publications] Ito.T.;Yanagawa,R.: Jap.J.Vet.Sci.
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[Publications] Takase,H.;Yanagawa,R.: Vet.Microbiol.