1985 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60440035
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
渡辺 慶一 東海大学, 医, 教授 (00055865)
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Keywords | グルタチオンペルオキシダーゼ(GSH-PO)セレン(Se) / GSH-PO合成誘導機構 / ミトコンドリア内局在 / (GSH-POの)アミノ酸配列 |
Research Abstract |
Glutathione peroxidase(GSH-PO)の細胞生物学的特性: 【I】.セレン(Se)依存性について。GSH-POはその補欠分子核としてSeを含み、またそれが活性基に当っていることはつとに知られた事実であるが、本研究ではA.Se欠乏食餌で飼育したラットにおけるGSH-POの消長を【◯!1】生化学的活性測定、【◯!2】EIA(エンザイムイムノアッセイ)、【◯!3】光顕、電顕酵素抗体法などにより観察した。その結果、肝では2週後、【◯!1】【◯!2】【◯!3】のいずれの観察によっても、ほぼ完全に同酵素は消失した。また、この消失の時期は、細胞によって異なり、副腎皮質細胞、視神経細胞(ミトコンドリア内に多量のGSH-POを含む)、マクロファージ(Mφ)、腎遠位尿細管上皮細胞などでは6週位まで残存した。B.GSH-POが完全に消失したラットについてSeを亜セレン酸の形で投与した所、肝細胞では、24時間後に僅かながら、48時間後にはほぼ確実にGSH-POの再発現を見た。以上の実験結果より、SeはGSH-POの活性発現のみならず、その蛋白自身の合成に不可欠であることが明らかにされた。現在、Seが蛋白合成過程のどのステップから組み込まれるのかの検討を含め、GSH-POの合成誘導の機構に於けるSeの意義を追求すべく、mRNAの精製、それを利用しての無細胞系蛋白合成、cDNAのクローニングを行っている。 【II】.GSH-POのミトコンドリア(M)内局在性の観察とその意義の追求: GSH-PO局在の電顕観察で、正常肝細胞でも少数ながらM内のマトリックスにその局在が確認されていたが、4-APP(aminopyrazols pyrimidine)投与で、GSH-PO陽性Mの格段の増加が確認された。そこで、このM内GSH-POが、主たる局在部位であるCytosol(C)内のそれと同一蛋白であるかどうかを確認するため、MとCそれぞれから精製されたGSH-POのアミノ酸配列をエドマン分画法で検索した所、N末端から15番目まで同一であり、まず同一蛋白であることが示唆された。Cで合成されたGSH-POのMへの輸送機構について検討中である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Acta Histochemica et Cytochemica. 17-2. (1984)
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[Publications] J.Histochem.Cytochem.32-8. (1984)
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[Publications] "酵素抗体法" 学際企画, (1985)