1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60440044
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
平山 千里 鳥取大, 医学部, 教授 (90037333)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 貞子 鳥取大学, 医学部, 教務員 (40150362)
加藤 誠一 鳥取大学, 医学部附属病院, 助手 (10185845)
村脇 義和 鳥取大学, 医学部, 助手 (90144659)
堀江 裕 鳥取大学, 医学部, 助手 (60144648)
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Keywords | 【^(15)N】グリシン / 【^15NH_4】Cl / 全身蛋白代謝量 / 尿素合成能 / 肝硬変 |
Research Abstract |
非肝疾患患者(対照)と肝硬変患者について全身蛋白代謝量を測定する目的でWaterlowらの方法により、【^(15)N】グリシン10mg/kgを経口投与後、尿中尿素およびアンモニア中の【^(15)N】を質量分析計により測定した。対象症例は1週間またはそれ以上の期間一定の栄養条件下においた。対照例における尿素【^(15)N】は投与24時間まで計測され、計0.67atom % excessであった。一方アンモニア【^(15)N】は12時間まで計測され、計0.84atom % excessであった。尿素【^(15)N】より全身蛋白合成量を算出すると、227g/日となったが、糞便その他への窒素排泄量を減ずると、179g/日となった。全身蛋白合成量は、尿素【^(15)N】,アンモニア【^(15)N】より計算してもほぼ同一の値を示した。肝硬変患者について同様【^(15)N】グリシンを経口投与し、尿素,アンモニア中の【^(15)N】量を測定すると、尿素【^(15)N】が低く、アンモニア【^(15)N】が高い値がえられた。両者から計算した全身蛋白合成量は一致しなかった。従って、肝硬変患者における全身蛋白合成量は尿素,アンモニア中の【^(15)N】から総合的に計算する必要があり、現在検討中である。一方、尿素合成量を観察する目的で、【^15NH_4】Clを経口または持続静注して、血中および尿中尿素,尿中アンモニア中の【^(15)N】を測定した。【^15NH_4】Cl 1.0gを経口投与すると、尿素,アンモニア【^(15)N】は30分後最高値を示し、それぞれ3.0,9.0atom % excessであった。【^15NH_4】Cl 150mg程度の持続静注では、尿素,アンモニア中の【^(15)N】は120〜180分後最高値を示し、それぞれ0.6,3.0atom % excessであった。肝硬変患者ではそれぞれ0.3,3.0atom % excessであり、尿素合成量の低下がみられた。【^15NH_4】Clの経口投与は、血管系の短絡による吸収異常の問題があるため、現在持続静注法によって、尿素合成量を検討中である。
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