1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60440045
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
滝島 任 東北大, 医学部, 教授 (20004765)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 洋西 東北大学, 附属病院, 助手 (40133962)
井田 士朗 東北大学, 附属病院, 助手 (00142943)
佐々木 英忠 東北大学, 附属病院, 講師 (20004731)
無江 季次 東北大学, 附属病院, 講師 (40004882)
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Keywords | 気道温敏性 / 遅発型喘息反応 / 気道ウイルス感染 / 肥満細胞 / 好中球 / 好酸球 / メチラポン / PAF |
Research Abstract |
1.前年度遅発型喘息反応モデルとして確立したモルモットの非即時型気道アレルギー反応は、好中球およびそれにつづく好酸球の細胞浸潤によってもたらされること、特にこの好酸球のの浸潤が多いほど、局所の気道収縮も強いことが示された。 2.上記モデルにおいて、感作時にサイクロフォスファマイドを用いると、血中IgEが増加し遅発型喘息反応が高頻度に出現することが示された。 3.今年度遅発型喘息反応モデルとして確立した犬の非即時型気道アレルギー反応はメチラポンおよびβ遮断剤であるプロプラノロールの投与により、出現頻度が著明に増加することが示された。(動物用レスピレーターにて換気し、差圧トランスデューサーからの信号によりコンピューターにて呼吸抵抗を自動計算させた)。 4.前年度気道ウイルス感染モデルとして確立したビーグル犬の気道反応尾進時には、BAL中肥満細胞の増加とヒスタミン濃度の増加が認められた。さらに【TXB^2】,6-Keto【PGF^(1α)】,【PGF^(2α)】,【PGE^2】の増加が認められた。一方、LTsの増加は認められなかった。 5.この際の別出気管支平滑筋自身の反応性は、特に亢進していなかった。 6.抗原チャレンジ時に放出されると考えられるPAFを健常無麻酔下のモルモットに吸入させると、吸入后3時間をピークとして気道の反応性が著明に低下した。この変化はインドメサシン前投与により一部抑制されたことより、サイクロオキシゲナーゼ代謝産物の関与が示唆された。 7.同じく、抗原チャレンジ時に放出されると考えられるスーパーオキサイドを直接吸入させると、反射性の気道収縮が認められた。逆走神経切断により、この反応の多くが抑制された。
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[Publications] ishima,T.Iijima,H.;Ishii,M.;Yamanouchi,K.;Chao C-L;Kimura,K.;Shimura,S.;Shindoh,Y.;Mue,S.;Inoue,H.;Tak: Journal of Allergy and Clinical Immunology.
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[Publications] Inoue,H.;Horio,S.;Ichinose,M.;Ida,S.;Hida,W.;Takishima,T.: American Review of Respiratory Disease. 133. 367-371 (1986)
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[Publications] Sekizawa,K.;Sasaki,H.;Shimizu,Y.;Takishima,T.: American Review of Respiratory Disease. 133. 593-599 (1986)
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[Publications] Shindoh,C.;Sekizawa,K.;Hida,W.;Sasaki,H.;Takishima,T.: American Review Respir Disease. 132. 671-678 (1986)
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[Publications] Inoue,H.;Miura,M.;Ichinose,M.;Shindoh,Y.;Takishima,T.: American Review Respir Disease. 135(4). (1987)
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[Publications] Katsumata,U.;Ichinose,M.;Miura,M.;Nishimaki,Y.;Inoue,H.;Takishima,T.: American Review of Respiratory Disease. 135(4). (1987)
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[Publications] Takishima,T.;Inoue,H.: "Sino-Jpn.Journal of Allergol.Immunology.Soshiran." Mechanisms of airway hyperreactivity and pathophysiology of bronchial asthma, 152 (1986)
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[Publications] 飯島秀弥,井上洋西,滝島任: "Annual Review,呼吸器" 中外医学社, 297 (1987)