1985 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60440066
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
今井 康晴 東京女子医科大学, 医, 教授 (30075246)
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Keywords | 低出力【CO_2】レーザ / コラーゲン組織の融合 / 川崎病 / 乳幼児の冠動脈血管縫合 |
Research Abstract |
はじめに: 幼小児の川崎病などの冠動脈バイパス手術は微細血管吻合手術であり、高度な手技と熟練を必要とする。また遠隔では縫合部位の瘢痕化や成長に伴う相対的狭窄の進行が懸念されるなで成人例に比して問題も多い。本研究は血管外膜側より低出力【CO_2】レーザー照射により生体のコラーゲン繊維が加熱により融合することを利用し、内膜側での損傷を可及的避け得る忠管縫合の研究開発を試みるもので、小児期冠動脈バイパス手術の遠隔成績向上をめざした。 昭和61年度の目標と実績: 1)臨床応用可能な低出力【CO_2】レザー発振装置の開発並びに改良であり試作1号機並びに2号機を作製した。先端の作業部位はマジックハンドに類似した多関節型操作端子として開発したが、新生児及び乳児の限られた胸腔内の作業空間では光えねるギー伝達に難点はあるもののファイバー端子への変換が今後の課題である。 2)【CO_2】レザー照射部位の組織温度変化並びに深達度をシュミレーションから求めたデータから極細プロリーン糸の温度上昇に伴う強度変化を引っ張り試験にて検討し臨床使用での安全性を確認した。 3)実験犬による冠動脈バイパス吻合(急性実験): 比較的小型な成犬9頭に右冠動脈、左前下行枝に端側吻合ないし人口血管によるinterposeを行った。冠動脈径は平均1.2mmと小口径にも関らず、これらの開存率は良好であった。 4)病理組織学的検索: レーザ照射による血管の組織学な変化をホルマリン固定、ギムザ染色で標本を作成した。縫合部のadaptationが不完全な場合は層々吻合とならず内膜側は血管内腔へ突出など手技上の習熟も必要とした。
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Research Products
(1 results)