1985 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60440070
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
生田 義和 広島大学, 医, 講師 (60034005)
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Keywords | 超微小外科 / 立体映像処理 / 手術顕微鏡 / 組織移植 / 血管縫合 / 神経縫合 / 微小外科 |
Research Abstract |
超微細外科の分野の開拓には大きく分けて2つの重要な技術革新が必要である。すなわち、一つは現在の手術用顕微鏡の拡大率を上げることと他の一つはヒトが操作する手の動きを超微細外科用に縮小する事である。昭和60年度に納入された手術用顕微鏡と立体映像処理装置によって、前記の顕微鏡に関しては大きく進歩した。すなわち、かつては手術用顕微鏡の拡大率としては不可能であった30倍以上の倍率の使用が可能となり、また顕微鏡を直接覗くのではなく、テレビのブラウン管を観ながらの手術が可能となった。この方法が実現したことは画期的なことで、超微細外科の基礎が出来たものと評価している。今年度はこの装置を利用して、実際に血管縫合を行うことが出来ることを証明し、またすでに当教室で開発し、実用化した血管縫合用の炭酸ガスレーザーと併用した血管縫合に挑戦している。この方法を利用すると、現在は未だ縫合成績の良好でない0.2mm以下の血管縫合にも好成績を上げ得ると確信している。また継続研究経費として申請しているマイクロマニピュレーターを導入することによって、同様の直径の血管を手縫い法によって縫合することも可能になると考えている。 また、すでに当教室で実用化した炭酸ガスレーザーによる神経縫合へも立体映像処理装置は使用出来るので、この方面でも実験を計画している。これが実現するといわゆる超微細外科の大きな分野に応用したことになり、他のmicrodissectionなどにも応用範囲が拡大出来る。 この手術手技を利用した臨床面への応用は、未だ実用化してはいないが、小組織移植、組織内血管縫合、例えば神経内あるいは腱の栄養血管、内分泌器官移植などの縫合手術あるいは神経内神経分離手術などが可能となると考える。
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Research Products
(2 results)