1986 Fiscal Year Annual Research Report
咀嚼機能面からみた全部床義歯の咬合接触に関する研究
Project/Area Number |
60440090
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
長尾 正憲 医科歯科大, 歯学部, 教授 (60014213)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 賢一 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (00170316)
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Keywords | 全部床義歯 / 咬合接触 / テレメータリング |
Research Abstract |
昭和61年度は、テレメータシステムの開発および解析システムの開発である。 開発したテレメータシステムは、送信器系および受信器系より構成される。送信器は、コルヴィッツ回路を基本回路とし、3個のIC,すなわち(1)週波数約85kHzのクロック,(2)カウンタ,(3)多チャンネル化のためのマルチプレクサ,および2個のアナログ回路,すなわち(4)発信週波数約67MHzのFM発信回路,(5)咬合接触検知回路から構成されている。電源に酸化銀電池を3個使用し、通達距離約2m,連続送信時間約2時間,重量約2.6g′(電源を含む)であり、義歯に埋入可能なものである。 さらに、時分割多重方式を採用することにより、6チャンネルのデータを発信することが可能である。この時のサンプリング周波数は、666kHzで実効値333kHzであり、口腔内現象を観測する上で十分な値である。送信系と受信系の同期は、8チャンネルのデータを8ビットデータと考え、調歩同期方式の原理を採用している。 咬合接触の検知は、送信器においては、咬合接触の有無を67MHz±50kHzの周波数偏移としてとらえ、受信後、復調器にて出力を増幅・波形整形しこの±50kHzの周波数偏移を記録可能な電圧の変化としてとらえている。 解析システム用コンピュータは、高速16チャンネル・長時間にわたるアナログデータの入力が行なえ、さらに、データ収集と同時にカラーCRT上でモニタリングすることが可能である。 本システムは口腔内においても十分安定して動作し、その安全性についても問題はない。以上について、日本補綴歯科学会第76回学術大会(1986年10月)において発表している。
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