1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60460125
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
秋山 稔 東大, 工学部, 教授 (10010703)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 崇 東京大学, 工学部, 教務職員 (90107566)
清水 修 東京大学, 工学部, 助手 (20011182)
田中 良明 東京大学, 工学部, 助教授 (30133086)
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Keywords | 通信・放送統合網 / 放送分配スイッチ / 多重接続スイッチ回路網 / 通信網 / 交換方式 |
Research Abstract |
電気通信網のこれからの発展を考えると、広帯域動画像サービスの導入は不可欠となるであろう。光通信技術の進歩によって、その技術的基盤は整いつつある。広帯域通信網実現の前提条件は通信需要の開拓であり、これを一般家庭にまで普及させるためには、単に通信サービスのみならず、CATVサービスのような放送サービスの併用が不可欠と思われる。このように、光ファイバ加入者線をベースとして、通信と放送の一体化を図った通信網の実現を目的として通信・放送統合網を提案した。 昨年度は主として加入者系におけるネットワーク構成法を中心に研究を行った。その結果、端局と加入者端末の中間に放送分配機能を持ったリモートスイッチを配置し、2階層の星状・星状網構成とするのが最も経済的であるとの結論を得た。 この通信・放送統合網において、リモートスイッチが占める経済的ウエイトはかなり大きい。特にその中の放送分配機能が果すべき役割は重要である。そこで本年度はこの点を中心として検討を進めた。トラヒック処理の点からみると放送分配トラヒックは保留時間が長いこと、その生起が非ランダムであること、高多重のマルチ接続を必要とすること、またサービスの点からはほぼ非閉塞なスイッチング特性が要求されることなど、通常の通信トラヒックとはかなり異質の性格を持つ。この問題を解決するために多重接続・非閉塞形のスイッチ回路網の構成法について研究を行った。 まず、仮閉塞経路の概念を導入し、多重接続呼の同時生起が仮定できる場合における多対一,多対多の接続が可能なスイッチ回路網の構成法を明らかにした。さらに、呼の生起の仕方によらず自由に多対一接続が可能なスイッチ回路網の構成法を提案し、これを木状接続することによって効率的な回路が構成可能であることを示した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 秋山稔 他: 電子通信学会論文誌B. J68-B. 1349-1358 (1985)
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[Publications] 田中良明 他: 電子通信学会情報ネットワーク研究専門委員会交換研究専門委員会. 81-86 (1986)
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[Publications] 田中良明 他: 電子通信学会研究技術報告. SE86-55. 37-42 (1986)
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[Publications] 田中良明 他: 昭和61年度電子通信学会総合全国大会. NO.1872. (1986)
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[Publications] 田中良明 他: 昭和61年度電子通信学会通信部門全国大会. NO.166. (1986)