1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60460163
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
荻原 国宏 東洋大, 工学部, 教授 (60058071)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 修三 東洋大学, 工学部, 講師 (40139043)
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Keywords | 空気混入流 / 下水管渠内の流れ / スラグ流 / 気泡流 |
Research Abstract |
第2年度にあたる今年度は、昨年度に引き続き文献によって空気混入流の現象について、土木工学系の現象に合った整理の手法を試みた。土木系の流れで注目されるのは下水管渠内の流れと水力発電所の放水管路の流れであり、前者は比較的低速での現象であり、後者は、流速が10m/sを超すような高速な現象である。したがって前者は、プラグ流,気泡流,層状流になる場合が多く、後者は噴霧流,スラグ流になる場合が多い。しかも土木系の水路は延長が長いため、同一管内に、この各種の流れが混在することが多い。すなわち流速が速い状態から、徐々に流下抵抗に伴なって流速が低下し、違った流れの状態に推移してゆくわけである。このような事を考えて流れの分類の整理をした。 次に下水管路系の空気混入現象を想定して、比較的低速な流れで模型実験を行なった。円形管路内に跳水を発生させ、これによって生ずる空気混入流が、流れの流下抵抗に伴なって変化するかについて観測した。測定項目は水の流量,空気の流量,エネルギー損失,流れの状態,特に跳水の周期的な移動現象が発生したケースについては、その発生周期についても測定した。 その結果、今回の実験範囲内では、跳水発生直後は噴霧流になっており、跳水の終端付近から気泡流,スラグ流へと変化して行っている。管路の下流部分では、ほとんどスラグ流になって流れている。流下空気量は、水の流量が増加すると伴に増加している。これは跳水部分での空気の混入が多くなるのと、水の流下能力が増加するためと考えられる。 この結果をみかけの液相の流速と、気相の流速によって流れを分類する手法でまとめてみると、ほとんどの実験ケースがスラグ流に入っていることがわかった。
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Research Products
(1 results)