1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60460215
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
堀部 和雄 三重大, 農学部, 助教授 (30024566)
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Keywords | 太陽熱穀物乾燥 / 放射乾燥 / 乾燥ハウス / 日射モデル / 温度予測 / 有限要素法 / シミュレーション |
Research Abstract |
本年度は前年度に設定したFEM,BEM利用放射乾燥モデルを実用的にするため多くの修正を加えた。 この乾燥の熱源である乾燥ハウス内にある穀物上の純放射量は、この乾燥モデルの境界条件として必要で、とくに日射量がその大半を占める。従って穀物表面に到達する日射量の予測が実用的には重要である。この日射予測モデルを提案し、実際に乾燥に使用される半円筒形FRPハウスに摘要した。実測値と比較可能なハウス外・内水平面全天日射量と予測値とを比較したが、両者は良く一致しモデルの妥当性が実証された。このモデルを用いて、シミュレーションから穀物表面到達日射量をハウスの方位角、床面積、乾燥シーズンを変数に重回帰式で表わした。 次に、放射乾燥モデルの表面側境界条件には上述の日射量と同様ハウス内空気温度が、また裏面側境界条件としてコンクリート温度が必要である。この温度予測モデルを提案した。このモデルは黒色シート、土壌、ハウス壁面と空気から構成される。その予測値は実験からえられた値とよく一致しモデルの妥当性が検証された。放射乾燥モデルに摘要する時は、黒色シート、土壌のかわりに穀物・コンクリートに置き換えれば良い。 前年度設定の乾燥モデルでは穀物は堆積したままのため、いわば実験室レベルであって、実用的でなく乾燥速度も遅く実際の乾燥とあわない。そこで、攪拌・送風条件をモデルに組み込んだ。すなわち、送風ファンにより送風が穀物表面に並行に行なわれ、攪拌部分は瞬間的に混合乾燥が実施されるようモデルを修正し、その予測値を実験結果と比較検討中である。 放射乾燥モデルは、日射モデル、乾燥ハウス集熱モデル、有限要素法利用乾燥モデルが結合して完成されたので、あらゆる穀物・天候条件下での放射乾燥シミュレーションが可能となった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 堀部和雄: 農業機械学会誌. 49(1,2). (1983)
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[Publications] 堀部和雄: 農業機械学会誌.
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[Publications] 堀部和雄: 農業機械学会誌.