1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60470114
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
神保 元二 名大, 工学部, 教授 (80022995)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内山 赳 東海大学, 福岡教養部, 助教授 (30055933)
山崎 量平 名古屋大学, 工学部, 助手 (10023277)
山崎 昌男 名古屋大学, 工学部, 助教授 (50023065)
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Keywords | セラミックス / 超微粉砕 / 限界粒度分布 / 粉砕助剤 / 凝集体形成 / ボールミル / 遊星ミル / 撹拌ミル |
Research Abstract |
初年度に引き続き各種粉砕機について実験・解析を進め以下のような知見を得た。 (1)ボールミル粉砕による微粉成分の生成:ボールミル粉砕では一定粉砕後にある一定限界粒度分布に達し、その後は粒径増大ーいわゆる"逆粉砕"現象が起ることが分っているが、この現象を石灰石を用いて系統的に明らかにした。そしてこの逆粉砕がボールの種類(径、比重)によって大きく影響されることを速度論的に明らかにし、またこの逆粉砕が2段階の造粒現象ーすなわちゆるい粒子凝集体を形成する第1段階と、破壊分散が困難な強い凝集体を形成する第2段階からなることを超音波分散、水銀圧入法などの技法を用いて明らかにした。 (2)遊星ミル:遊星ミルでは、粉砕媒体の比重が粉砕速度と粉砕限界粒径に及ぼす影響について明らかにし、媒体径を小さくするほど、また比重を大きくするほど限界粒径を微粉側に移行しうることを示した。この粉砕機構について明らかにするため、ミル内の媒体の運動を高速度画像分析法によって、またミル壁に加わる圧力を感圧紙法によって求め、この粉砕が強い圧縮応力下での媒体による剪断作用に基因すること、及び媒体を小さくすることが逆粉砕現象を抑制している可能性が大きいことを示した。 (3)撹拌ミル:撹拌ミルの粉砕限界を微粉側へ移行させるため、粉砕助剤添加の効果について検討を加え、ステアリン酸マグネシウムとコロイダルシリカではその作用機構が全く異なり、前者では正、後者では負に作用すること、しかし後者では媒体の摩耗防止に大きい効果がみられることを見出した。このことから、媒体へのコーティング層形成が粉砕機構に大きい影響を及ぼしていることを明らかにした。この現象と上述の凝集粒子の形成が粉砕限界を決めることを明確に示すことができた。
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Research Products
(1 results)