1986 Fiscal Year Annual Research Report
絹フィブロインおよびその類似タンパク質からなる化学繊維の研究
Project/Area Number |
60470121
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
福本 修 農工大, 工学部, 教授 (40134788)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石坂 弘子 東京農工大学, 工学部, 助手 (30015052)
奥山 健二 東京農工大学, 工学部, 助教授 (30038020)
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Keywords | 絹フイブロイン / タンパク繊維 / ポリペプチド / ゲル延伸 / アミノ酸熱重合 / 液クロ |
Research Abstract |
1 絹フイブロインおよびポリアミドのゲル延伸 絹フイブロインリン酸溶液をボウ硝水溶液に注入した際生成するゲルの延伸について諸條件を検討し最適化した。L-リジンとテレフタル酸からなる側鎖にカルボキシル基をもつポリアミド二価金属塩のヒドロゲルは室温で紡糸・延伸が可能で、二価金属イオン共存下の液晶からゲル延伸で生成するといわれる絹フイブロイン繊維との類似性に興味がある。 2 絹類似ポリペプチドの合成 アラニルグリシンの合成にはDCC法、その二量体および重合体の合成には活性エステル法を用いた。NPS-Ala-Gly-OEtを重合するとき、主としてジケトピペラジン環が生成するが、塩化リチュウムを共存させると鎖状ペプチドが生成することが判った。さらに條件を検討し重合度の向上をはかる。芳香族ポリアミド合成に有用なポリリン酸をα-アミノ酸およびオリゴマーの加熱重合に適用したが、高重合体は得られなかった。 3 高速液体クロマトグラフイによるアミノ酸オリゴマーの測定 イオン交換樹脂充填カラムでは種種のアミノ酸とアラニルグリシン、グリシルグリシンの分離ができた。吸着液クロ用カラムではジペプチドとトリペプチドの分離はできたが、アラニルグリシンとグリシルグリシンの分離がむつかしい。逆相系液クロ用カラムでアラニルグリシン,グリシルグリシン,アラニルグリシルグリシンの分離ができた。次年度にはこれらを用いて重合反応の様態の解明をはかる。
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