1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60480051
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大平 幸次 東北大学, 農学部, 教授 (70005578)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牧野 周 東北大学, 農学部, 助手 (70181617)
前 忠彦 東北大学, 農学部, 助教授 (60134029)
|
Keywords | コムギ / タンパク分解 / 葉 / プロテアーゼ / Ribulose Bisphosphate CarboxyLase / RuBisCO / 老化 / 葉緑体 |
Research Abstract |
コムギ葉よりプロトプラストを調製し, さらにPercollを用いた密度勾配遠心法による葉緑体を高度に精製した. またコムギ葉を機械的に破砕し, その破砕液から葉緑体を高度に精製した. これら葉緑体画分には, アミノペプチダーゼ活性, エンドペプチダーゼ活性, ヘモグロビン分解活性が認められた. 得られた画分への他のオルガネラの混入をマーカー酵素の活性を指標に調べたところ, ミトコンドリア, パーオキシゾームのわずかな混入が示唆された. しかし, 液胞や細胞質の混入の可能性は認められなかった. また得られた葉緑体のインタクトネスを測定したところ70〜90%と高い値を示した. これら葉緑体を用いてRuBPカルボキシラーゼ蛋白の分解について検討した. プロトプラストより調製した葉緑体のRuBPカルボキシラーゼの分解活性は, 機械的手法による調製した葉緑体に較べずっと強く, 葉緑体の調製法による違いが明確に認められた. 機械的に調製した葉緑体のRuBPカルボキシラーゼ分解活性について免疫的手法等を用いて更に詳しく検討した. その結果, RuBPカルボキシラーゼを, 緑葉体の破壊液と数時間インキュベートすると, その分解物が出現してくることが認められ, しかも分解物の数とそれぞれの分子量は, インキュベーション時のpHにより若干異なっていることが示された. 又, プロテアーゼ阻害剤による影響をみたところ, ロイペプチンによる阻害が顕著であった. これらの結果は, 葉緑体にRuBPカルボキシラーゼを分解するプロテアーゼが存在することを示唆している.
|
-
[Publications] 前忠彦: 日本土壌肥料学雑誌. 57. 205-214 (1986)
-
[Publications] Makino,A;Mae,T;& Ohira;K.: Agric.Biol.Chem.,. 50. 1911-1912 (1986)
-
[Publications] Mae,T& Hageman,R.H: Soil Sci.Plant Natr.,. 32. 285-294 (1986)
-
[Publications] Mae,T.,Hoshino,T.,& Ohira;K.: Soil Sci.Plant Natr.,. 31. 589-600 (1985)
-
[Publications] Mae,T.,Kamei,C,Makino,A.;& Ohira;K.: Plant Physiol.,.
-
[Publications] 前忠彦;分筆: "植物生産性の生理・生化学(日本土壌肥料学会編)" 博友社, 203 (1986)
-
[Publications] Mae,T.;Makino,A.;Ohira;K.;分筆: "Plant Senescence:Its Biochemistry and Physiology" University of California, (1987)