1986 Fiscal Year Annual Research Report
フッ素の化学形および生体侵入経路の相違による生体内動態の変動
Project/Area Number |
60480193
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
角田 文男 岩手医大, 医学部, 教授 (80048256)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
板井 一好 岩手医科大学, 医学部, 助手 (10048572)
立身 政信 岩手医科大学, 医学部, 助教授 (70137496)
三田 光男 岩手医科大学, 医学部, 講師 (20157530)
中屋 重直 岩手医科大学, 医学部, 講師 (70048552)
桜井 四郎 岩手医科大学, 医学部, 講師 (80048529)
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Keywords | フッ素化合物 / 消化管吸収 / 経気道吸収 / 経皮吸収 / 経粘膜吸収 / 血清中フッ素 / 尿中フッ素排泄 / 生体内フッ素蓄積 |
Research Abstract |
生体におけるフッ化物の出納について、次の結果をえた。 1.経口摂取について 前年度の実験結果を踏え消化器吸収率の高いNaFによる連続長期摂食を家兎を用いて実験しは。3,6,18ppmF濃度の3群の飼料を2ケ月間摂食させたが、血清および尿中のフッ素濃度の経時推移は、著変を示さず、生体内への畜積率増加を認めなかった。また、人の消化管吸収率に及ぼす宿主側諸要因も志願者により継続検討中である。 2.経気道吸入について 遠心力沈降を利用した分粒式粒子発生装置を完成し、粒径別のCaF粒体を実験動物を用いて吸入実験中であるが、血清および尿中フッ素濃度レベルからは極めて低い生体内吸収が示唆された。さらに、ガス状フッ化物の吸入実験のため、暴露時における実験動物の気道影響に伴うBias因子を検討し、暴露条件の設定を試みた。 3.経皮吸収について 前年度の研究で、皮膚への高度深達性を示したフッ化水素酸と、市販のフッ素石材洗浄剤(【NF_4】F・HF)について経皮吸収を検討した。動物実験では溶液濃度、接触時間、塗布面積が経皮吸収に関与し、50%濃度以上のフッ化水素酸は、数秒間の接触時間でも深達性を示し、40%濃度以下では数分間、10%濃度では数時間の接触によって血清中のフッ素濃度の上昇を認めた。また、15%【NH_4】F・HF溶液による人の事故事例(4例)でも、手指のみの付着にも拘らず、血清および尿中フッ素濃度の異常上昇を認めた。 4.口腔粘膜よりの吸収について フッ素(NaF)洗口後に蒸留水による洗口を実施した群と、未実施群との尿中フッ素量を比較した結果、対照群に比し3倍の排泄量を認め、粘膜吸収のあることを示唆した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Kazuyoshi Itai: Studies in Environmental Science. 27. 25-29 (1986)
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[Publications] Noriko Tsunoda: Studies in Environmental Science. 27. 389-394 (1986)
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[Publications] 三田光男: 日本ME学会呼吸専門研究会誌. 2. 1-8 (1986)
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[Publications] Humio Tsunoda(Editor): "Fluoride Research" Elsevier Science Publishers, 435 (1986)