1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60480300
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
内山 昌則 新大, 医学部, 助手 (40151906)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八木 実 新潟大学, 医学部附属病院, 医員
岩渕 眞 新潟大学, 医学部附属病院, 教授 (00018326)
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Keywords | 胆道再建術 / 小腸運動 / 空腹期MMC / MMCの伝播 / 小腸筋電図 / 小腸収縮曲線 |
Research Abstract |
胆道再建術後の小腸運動を検討するため、1)Roux-Y式胆道再建術と、2)十二指腸間への有茎空腸間置術の各術式の小腸運動を比較検討した。 1.Roux-Y式胆道再建後:(1)術後早期(1〜2ケ月後);ア.十二指腸で発生したMMC(Migrating Myoelectric Complex)は、空腸口側、Roux-Y吻合空腸(Y脚)、空腸肛門側へと本来の連続性を保ち伝播した。イ.空腸横断部の肛門側であるY脚空腸からMMCが頻回に発生し、空腸肛門側へ伝播した。(2)術後長期経過例(10ケ月〜1年);ア.十二指腸で発生したMMCは、空腸口側、Roux-Y吻合空腸、空腸肛門側へ連続性に伝播した。イ.空腸口側より、Y脚空腸を経由せず、空腸肛門側へ直接伝播する様式の頻度が増加し、術式特有の適応運動と考えられた。ウ.十二指腸のMMC発生間隔は、無処置尤に比べ、延長しており、術式特有の運動と考えられた。エ.空腸口側に比べ、Roux-Y吻合空腸では、BER放電頻度が著明に低下し、短期尤・長期尤共に同頻度で経過し、経時的変化を認めなかった。 2.有茎空腸間置後:(1)術後早期;ア.十二指腸で発生したMMCは、空腸口側、間置空腸、空腸肛門側へと本来の連続性を保ち伝播した。イ、間置空腸では、MMCが頻回に発生した。(2)術後長期経過例;ア.十二指腸に発生したMMCは、空腸口側、間置空腸、空腸肛門側へ連続性に伝播する場合と、間置空腸に伝播しないで、空腸口側より直接空腸肛門側へ伝播する場合があった。イ.間置空腸で発生したMMCは、十二指腸、空腸口側、空腸肛門側へと伝播する場合や、空腸肛門側のみへ伝播する場合、間置空腸のみに認められる場合があった。ウ.長期例では間置空腸より十二指腸、空腸口側、空腸肛門側へ伝播する頻度が増加し、術式特有の適応運動と考えられた。エ.空腸口側と間置空腸間でのBER放電頻度の低下は、短期尤・長期尤共に変らず、経時的変化を認めなかった。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 内山昌則: 日本平滑筋学会雑誌. 22. 174-177 (1986)
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[Publications] 高野邦夫: 日本平滑筋学会雑誌. 22. 170-174 (1986)
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[Publications] 内山昌則: 日本平滑筋学会雑誌. 21. 186-188 (1985)
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[Publications] 高野邦夫: 日本平滑筋学会雑誌. 21. 360-362 (1985)
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[Publications] 内山昌則: 日本外科学会雑誌. 86臨増. 215 (1985)