1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60480408
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
猪越 重久 医科歯科大, 歯学部, 講師 (60143583)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀江 恭一 東京医科歯科大学, 歯学部第一歯科保存学教室, 助手 (40173629)
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Keywords | コンポジットレジン / 仕上げ研磨 / 着色 / 色調変化 |
Research Abstract |
仕上げ研磨法の適否は修復物の予後を左右する重要な因子であり、とりわけ無機質フィラーと有機質レジンの複合体であるコンポジットレジンにおいては、その後の変色や着色の発現に大きく関与している。そこで、本研究は種々な組成を有する修復用コンポジットレジン材料について、能率的かつ汎用な仕上げ研磨法を総合的に検討確立するために計画された。 1.各種コンポジットレジンをSEMで観察分析したところ、そのフィラーの組成と配合形式とにより、マクロフィラー配合レジン、MFR型レジン,SFR型レジン,ハイブリッドレジン,ハイブリッド型レジン,高密度充填型レジンの7種に分類することが出来た。 2.これらのレジンについて仕上げ研磨の時期を検討したところ、いずれの場合も硬化反応の安定した時期に行なう方法(すなわち次回研磨)が良いことが判明した。これは填塞当初から重合度が高いと言われている光重合レジンについても同様であった。 3.光重合レジンは照射時間を延長するにつれ、直後研磨の着色試験では着色変が低下した。しかし、照射時間を過度に延長しても、次回研磨の成績には及ばなかった。 4.サブミクロンフィラーよりなるSFR型レジンでは、スーパーファインのダイヤモンドポイントによる仕上げ後、直ちにシリコンポイント青(松風),シリコンポイントグレイ(GC)或はスーパースナップジスク赤(松風)による湿式研磨により最も滑沢な研磨面が得られた。 5.コンポジットレジンの色調変化に関しては、特に光重合レジンは重合に伴う色調変化が大きく、化学重合レジンと異なり、硬化後も若干の変化があるため、仕上げ研磨法の変色に対する影響を調べるためには、ベースラインの設定が必要であることが判明した。
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[Publications] 細田裕康,山田敏元,猪越重久,佐野英彦,鈴木康夫,高塚智博: 日本歯科保存学会雑誌.
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[Publications] 小木曽政則,猪越重久,堀江恭一,細田裕康: 歯科材料・器械.
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[Publications] 細田裕康,猪越重久,久光久,斉藤秀夫: "光重合型コンポジットレジンの基礎と臨床" 日本歯科出版社, 174 (1986)