1986 Fiscal Year Annual Research Report
鼻アレルギーにおけるヒスタミン分解酵素の基礎と酵素活性測定の臨床応用に関する研究
Project/Area Number |
60480520
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Research Institution | 山梨医科大学 |
Principal Investigator |
村上 嘉彦 山梨医大, 医学部, 教授 (10166267)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野沢 出 山梨医科大学, 医学部, 助手 (40172788)
山内 祥生 山梨医科大学, 医学部, 講師 (20130627)
久松 建一 山梨医科大学, 医学部, 助教授 (60165107)
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Keywords | 鼻アレルギー / 血清ヒスタミナーゼ |
Research Abstract |
1)血清histaminase活性測定法に関する検討:O-dianisidine法は100μlの試料で測定が可能であり、RIを用いぬため一般臨床検査室levelで用いることが出来る。これ迄、われわれは反応後の除蛋白のためにTCAを加えたが、時に不充分であり測定時blonkの吸光度が増加する欠点があった。種々検討の結果、(1)測定時血清を4000r.pm 5分間遠沈する。(2)反応後TCAを加える、ことで解決出来た。 2)血清histaminase活性測定の臨床応用:通年性鼻アレルギー患者にchemical medator遊離阻止剤のketotifen及びtronilastの常用量を4週間以上経口投与してその前後の血清histaminase活性を測定検討した。その結果、ketotifen投与によって血清histaminase活性は有意に低下(改善)傾向を示した。tranilast投用によっても同様の傾向が得られた。 3)鼻アレルギー患者血清histaminaseの性状を明らかにすべく分離精製を試みた。先ず、0.24μm millipore filterで濾過した患者血清200μlをPharmacia製FPLC systemを用いてSuperrose 12 columnにapplyし、200mM Nacl 0.1M Tris Hcl buffer.pH8.0で展開gel濾過後1.0ml×20分画した。O-dianisidine perxidase法により検討するとtube No.13のみが強いhistaminase活性を示した。妊婦の血清についても同様の結果が得られた。更にこれらhistaminase活性の認められた分画を等電点電気泳動法にて検討の結果pH6.8において最も良好な蛋白分離帯が認められたのでFPLC systemにMono Qを用いて先のhistaminase活性分画の500μlをapplyし、0.1M phosphate buffer pH6.8及び1.0M Nacl 0.1M phosphate buffer pH6.8にてイオン勾配を作製し、0.5ml×30に分画した。その結果、UV260mmにて単一のpeakを示すtube No.22のみが強いhistaminase活性を示した。
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Research Products
(1 results)