1986 Fiscal Year Annual Research Report
コンクリート構造における鋼繊維と膨脹材の有効利用に関する基礎的研究
Project/Area Number |
60550341
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Research Institution | Wakayama National College of Technology |
Principal Investigator |
戸川 一夫 和歌山工高専, その他, 教授 (80043537)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中本 純次 和歌山工業高等専門学校, 土木工学科, 助手 (70043552)
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Keywords | 鉄筋コンクリートはりの疲労特性 / 鋼繊維 / 膨張材 |
Research Abstract |
本研究は鉄筋コンクリートはりの疲労特性に及ぼす鋼繊維および膨張材の影響を実験的に検討したものである。 本実験結果を要約するとつぎのとおりである。 1.鉄筋コンクリートはりの気中および水中疲労破壊耐力は設計荷重レベル載荷(低応力レベル)および終局強度の8割の荷重レベル(高応力レベル)載荷、いずれの場合も鋼繊維を混入することで増大する。また膨張材の混入も疲労破壊特性を改善する。 2.疲労試験下で本実験における普通の鉄筋コンクリートはりは全てせん断破壊したのに対して、鋼繊維あるいは鋼繊維と膨張材の両方を混入したはりは曲げ破壊する傾向が強くなった。このことは鋼繊維あるいは膨張材は鉄筋コンクリートはりのせん断疲労破壊耐力をを改善できることを意味していると考えられる。 3.鉄筋コンクリートはりの気中および水中疲労下におけるたわみ量の低減、曲げひびわれ幅の低減および曲げ剛性の低下速度の低減に関して、鋼繊維と膨張材は効果的であり、そのことは載荷レベルに関係なく言える。なお、鋼繊維種類は上記の特性の改善に影響し、せん断繊維の方が伸線加工繊維よりも改善効果が若干高い。 4.鋼繊維と膨張材の混入は水中疲労下において、鉄筋コンクリートはりのひびわれ幅の低減に著しい効果をを示す。
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[Publications] 戸川一夫,中本純次,真田順: セメント技術年報. 41. (1987)
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[Publications] 戸川一夫,中本純次: 土木学会年次学術講演会講演概要集. 【V】. (1987)