1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60570149
|
Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
岩崎 宏 福岡大, 医学部, 助教授 (90101170)
|
Keywords | 組織球 / モノクローナル抗体 / 細胞膜抗原 / 細胞培養 / 細網内皮系 / マクロファージ |
Research Abstract |
1.モノクローナル抗体の作製 当教室で樹立継代されている組織球性細胞系SFT7913およびSFT8503を免疫原としてBALB/Cマウスを2回免疫し、摘脾で得られた抗体産生リンパ球とマウス骨髄腫細胞P3U1とをポリエチレングリコール法によって融合させHAT培地中でハイブリドーマ細胞のみを選択した。限界希釈法によるクローニングを2回繰り返して、有用な抗体を産生するクローンを樹立し、最終的に5種類のモノクローナル抗体FU3,FU4,FU5,FU6およびFU7を作製した。それぞれのクローンをマウス腹腔内に移植し、2〜3週後に高濃度のモノクローナル抗体を含む腹水が得られた。次年度はこれらの腹水を精製し、抗原の同定に利用する予定である。 2.細胞培養 SFT7913は10%FCSを添加したF12/DMEM培地中で良好に発育し、活発な免疫貧食能を示した。SFT8503についてはクローニングを繰り返したところ、巨細胞が減少して細胞形態はやや均一化し、増殖は極めて良好となったが、貧食能は低下した。また新鮮手術材料からの細胞培養を引続き行い、数種類の細胞株を新たに樹立した。 3.免疫細胞化学 前記のモノクローナル抗体(FU3-7)と培養細胞(SFT7913およびSFT8503)とを反応させ、蛍光抗体間接法およびABCペロキシダーゼ法によって観察した。FU3およびFU4は培養細胞の細胞膜表面に強く反応し、一部の細胞では核近傍のGolgi領域にも陽性反応がみられた。FU5およびFU6は細胞間の線維状物質を認識したが、細胞質内のGolgi装置と思われる部分にも反応した。FU7はライソゾームと考えられる細胞質内顆粒に強く反応した。
|
-
[Publications] 城崎洋,岩崎宏,諌山照刀,菊池昌弘: 医学のあゆみ. 139. 213-214 (1986)
-
[Publications] 石井龍,岩崎宏,菊池昌弘: 医学のあゆみ. 139. 419-420 (1986)
-
[Publications] Iwasaki,H;Isayama,T;Ichiki,T;Kikuchi,M: Pathol Res Pract.
-
[Publications] Iwasaki,H;Isayama,T;Johzaki,H;Kikuchi,M: Am J Pathol.