1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60570183
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
平田 瑞城 久留米大, 医学部, 講師 (70080629)
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Keywords | 日本住血吸虫 / 虫卵 / 肉芽腫 / 肝臓 |
Research Abstract |
本実験の目的は日本住血吸虫性虫卵肉芽腫モデルを実験的に確立し、その形成に関与する因子について組織学的、体液性および細胞性免疫学的に解析することである。実験がスタートしてから本年は2年目に当る。初年度は虫卵注入法に種々の問題点を残しておりマウスの生存率は50〜80%とばらつきが多かった。ある程度の結論を引き出し得たが、基礎的データとしては不十分であろう。今回、虫卵注入法が確立し、マウスの生存率が95%以上に上昇したこと、および種々の虫卵を種々の系統のマウスに注入した実験概要について述べるに止め、結果の解析についてはもう少し時間を要する。注入法、無菌処理した虫卵浮遊液を盲腸部静脈により0.1〜0.2ml注入し、トロンビンを1000単位、数滴に分けてふりかけると15秒以内に止血した。今回の安定した生存率の上昇は腸管への機械的刺激を極力避けたことによると思われる。その後、無菌生塩水を約1ml腹腔内に入れ、臓器の癒着を避けた。 虫卵は感染8週経過したウサギ肝、腸よりトリプシン消化によって得た。1,虫卵を生きたまま入れたもの、生虫卵(1000コ)注入群はday22頭、C3H/He 26頭、C57BL/6 22頭、BALB/C 19頭である。2,上記虫卵を凍結乾燥虫卵(1000コ)として注入した群はddy20頭である。3,虫体をRFMI1640にて2日間培養して得た産卵虫卵(100コ)を注入した群はddY26頭である。これらは注入後1週目より8週にかけ2〜4頭づつ各週に剖検し、血清と肝臓、脾臓を得た。組織学的および免疫血清学的結果は最終報告にゆずる。
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[Publications] M.Hirata;T.Hieda;H.Kato;H.Tsutsumi: Japanese Journal of Parasitology.
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[Publications] 加藤宏明,平田瑞城,塘普: 日本寄生虫学雑誌(学会報告).