1986 Fiscal Year Annual Research Report
赤痢菌及びサルモネラの持つ制限酵素産生ミニプラスミドに関する研究
Project/Area Number |
60570203
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Research Institution | 国立衛生試験所 |
Principal Investigator |
三瀬 勝利 国立衛生試, その他, 研究員 (20072928)
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Keywords | 組み換えDNA / 制限酵素 / Hsdプラスミド / サルモネラ / エルシニア / 酵素製造 |
Research Abstract |
1.1970年代に分離されたサルモネラ・インファンテス16株中15株からSin【II】と命名された制限酵素を発見した。残りの1株は、すでに存在が報告されているAva【II】のアイソシゾマー(=Sin【I】)産生菌であった。Sin【II】の認識部位は、GGTAC/Cで、Kpn【I】のアイソシゾマーである事が判明した。サルモネラ・インファンテスが制限酵素産生性の上から、2つの型にわかれるという事実は、感染源の特定に利用出来る。これらの菌から、Hsdプラスミドは見い出せなかった。 2.サルモネラと同じ腸内細菌科に属するエルシニア・エンテロコソチカA2635より、Yen【I】と命名された制限酵素を発見した。このYen【I】はPst【I】のアイソシゾマーであった。調べたすべての血清型O8にYen【I】は見い出されたが、その他の血清型には、見い出されなかった。O8の病原性は非常に強いものがあるが故に、この知見はエルシニア症の疫学に利用出来る。制限酵素の遺伝子はプラスミド上にはない。
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