1986 Fiscal Year Annual Research Report
心不全治療計画のコンピュータシミュレーションによる研究
Project/Area Number |
60570406
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
佐藤 登志郎 北里大, 医学部, 教授 (60050366)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 憲昭 北里大学, 医学部, 講師 (30050660)
白鷹 増男 北里大学, 医学部, 助手 (60050639)
竹内 昭博 北里大学, 医学部, 助手 (20163371)
遠藤 恭子 北里大学, 医学部, 講師 (10118789)
宮原 英夫 北里大学, 医学部, 助教授 (20010150)
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Keywords | 心不全 / コンピュータシミュレーション / 最適治療計画 / 心力学モデル / 薬動力学 / コンピュータ診療支援システム / 心筋虚血指数 |
Research Abstract |
1.実験的研究成果:雑犬を麻酔下に開胸し、心拍出量・冠循環血流量測定のための電磁流量計プローブを装着し、またオクルーダにより冠循環血流抵抗を調節した。今年度の実験では下肢筋の電気的刺激による運動のシミュレーション下に、または動静脈シヤント開閉による動静脈圧変下の下に、循環系各部の血圧、換気量の測定、および動静脈血・冠静脈洞流出血のガス分析、心電図記録を行った。これらの結果を我々の心筋虚血指数I=KC・(100CUO+1)/(Pas-Pvs)の確認と係数の推定に用いた。(日本生理学会発表予定) 2.心不全治療のコンピュータ指針の作成:循環系力学モデル、心筋虚血指数、および薬力学的モデルを基に心不全のシミュレーションおよび治療計画のコンピュータ支援システムを作成した。今年度はとくに心不全治療に用いられる種々薬剤の薬動力学上の文献的知識を用いてモデルを作成し、最適治療計画の中に組み入れた。その結果、患者個人について具体的な治療計画を呈示することが出来た。コンピュータ支援システムの評価のために、患者資料について、専門医の判断とコンピュータ指針とを比較検討した。疾患の種類は、高血圧性心不全、虚血性心疾患、心筋症に亘っている。このプログラムは、疾患の種類、NYHAの重症度、覗血的データを入力すると心力学上のパラメータを計算しパイグラフで表示する。また最適治療計画の計算は、16ビットパソコンレベルの機器でTurbo Pascalを用いてプログラムすると30秒〜1分位で完了した。これら計算機outputと専門医の判断とはおおむねよく一致した。疾患の種類を弁膜症や不整脈にまで拡張して本課題の目標を達成すべく、現在研究続行中である。 なおこの研究成果の一部は第5回医療情報学会(国際,ワシントン市)MEDINFO'86で金賞論文となった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 佐藤登志郎,他: 医療情報連合大会論文集(第5回). 11. 519-522 (1985)
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[Publications] 佐藤登志郎,他: 日本臨床. 44. 28-38 (1986)
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[Publications] 佐藤登志郎,他: 日本内科学会誌. 75. 284 (1986)
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[Publications] 竹内昭博,他: 日本生理学会誌. 48. 353 (1986)
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[Publications] 佐藤登志郎,他: 医用電子と生体工学. 24(特). 137 (1986)
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[Publications] R.Salamon et al.eds.;Sato,T.et al.: MEDINFO86. 5. 761-765 (1986)