1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60570711
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
阿部 宗昭 阪医大, 医学部, 助教授 (70084994)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土肥 恒夫 大阪医科大学, 整形外科, 助手 (70188853)
木下 光雄 大阪医科大学, 整形外科, 講師 (90169912)
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Keywords | 血管柄付神経移植 / 変性神経移植 / 免疫組織化学 |
Research Abstract |
私達はよりよい神経再生が得られる神経移植方法を探求することを目的として実験的研究を行っているが、本年度は、移植片および末梢部の再生した神経の成熟度について組織化学的検索を行った。 〔方法〕成熟白兎の腓骨神経を用いて3種類のモデルを作製した。1.遊離神経移植群(F群.7羽)腓腹筋貫通部より5cm中枢位および2cm中枢位の2カ所で切断し、周囲組織より一旦遊離した後epi-neuraisutureを行った。2.血管柄付遊離神経移植群(V群、8羽)腓骨神経の栄養血管を温存し、F群と同部位で神経を切断、再び縫合した。3.遊離変性神経移植群(D群、17羽)前処置として一側腓骨神経を切断、1,3,6週後にWaller変性におちいった末梢側の神経を採取し、対側腓骨神経へF群と同部位に移植した。以上の操作はすべて鏡視下に行った。6および12週後に、移植部の神経伝導速度を測定した後、神経を採取した。組織学的にはHE染色を、免疫組織化学的にはneurofilament protein.S-100protein.myelin basic proteinの各抗体を用いて、軸索、Schwann細胞ならびに髄鞘の観察を行った。 〔結果〕1.処置後6週では、全例末梢縫合部のNF陽性像の通過が確認された。末梢部においてはNF.S-100およびMBP陽性像は長期変性群を除いて神経周膜辺縁部のみにみられた。2.処置後12週の末梢部においてはNF.S-100おおよびMBPの各陽性像はV群では神経周膜辺縁のみならず中心部にも多数みられたが、FおよびD群では辺縁に偏在してみられた。3.MCVは処置後12週においてF群では19.5m/sec.V群では31.5m/sec.であったが、D群では測定できなかった。
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Research Products
(1 results)