1986 Fiscal Year Annual Research Report
胎児(仔)の発育,成長における各種成長因子の意義に関する研究
Project/Area Number |
60570789
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
多賀 理吉 横浜市大, 医学部, 講師 (00107682)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
草場 徳雄 横浜市立大学, 医学部産婦人科, 講師 (70150563)
五来 逸雄 横浜市立大学, 医学部産婦人科, 助手 (70162170)
水口 弘司 横浜市立大学, 医学部産婦人科, 教授 (20010176)
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Keywords | 成長因子 / 胎児(仔)の発育 |
Research Abstract |
胎児(仔)の発育調節機序の一部を明らかにするため、既知の成長因子について、その胎児(仔)細胞の増殖に及ぼす影響、胎児(仔)臓器における成長因子のレセプターについて検討した。Insulin-like-Growth Factor (IGF-1)(Somatomedin-C)は、ヒト胎児皮膚から得られた線維芽細胞の培養系において、10〜20ng/mlの添加により、【^3H】-fhymidneのup-takeを1.5〜2.0倍に増加させ、ヒト胎児細胞に対して増殖促進効果のあることを明らかにした。 一方、【^(125)I】を用いてIGF-1を標識して、IGF-1の受容体を検討したところ、上述の培養ヒト胎児線維芽細胞に特異的結合がみられ、IGF-1受容体の存在が示された。次に、マウス胎仔の各臓器についてもIGF-1受容体を検討したところ、肝、肺、腸、脳の組織に存在し、肝について胎仔発育過程におけるその変化を分析すると、胎仔発育経過とともに、IGF-1レセプターは減少し、IGF-1がマウスおよびヒト胎児(仔)の発育調節において、何らかの役割りを果たしている可能性が示された。しかし、このIGF-1レセプターの変化を調節している因子は現在不明であり、来年度の課題とした。次に、epidermal growth factor(EGF)については、今年度は検討できなかったが、IGF-1と同様の方法で、胎児(仔)発育にいかなる関与を示すか検討したい。Nerve Growth Factor(NGF)については、ヒト胎盤からのNGFの分離・精製を試み、そのpurificationをすすめている。最後に、胎児(仔)の線維芽細胞を培養して得られるConditioned Medium中に見出される成長因子の同定については、本年度は残念ながら成功せず、来年度にひきつぐこととなった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 多賀理吉,茂田博行,水口弘司: 日本産婦人科学会雑誌. 38. S328-S328 (1986)
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[Publications] Ohtuka,T.;Shigeta,H.;Taga,M.;Minaguchi,H.: International Symposium on GRF,Growth Hormore and Somatomedin (A6stracts). 36-36 (1986)