1987 Fiscal Year Annual Research Report
緻密質ハイドロキシアパタイト金属複合体人工歯根の顎補綴への応用に関する研究
Project/Area Number |
60570945
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
吉田 広 昭和大学, 歯学部, 助教授 (80014330)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大谷 俊一 昭和大学, 歯学部, 助手 (00176918)
有澤 康 昭和大学, 歯学部, 助手 (80175984)
大澤 毅晃 昭和大学, 歯学部, 助手 (50146891)
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Keywords | ハイドロキシアパタイト / 複合体人工歯根 / 顎補綴 / 術後顎欠損 / 言語障害 |
Research Abstract |
顎口腔領域悪性腫瘍の術後の言語, 咀嚼などの障害の治療に顎補綴は有用な手段であるが, 無歯顎や半側以上の広範囲切除症例に対する顎補綴は困難なことが多く, このような症例の顎補綴物の維持・安定をはかることは術後の機能回復の重要な課題となっている. われわれは顎補綴難症例に対して緻密質ハイドロキシアパタイト金属複合体人工歯根を開発, 応用し, 維持安定の良い顎補綴物を製作し, 悪性腫瘍治療後の口腔機能障害者の早期社会復帰をはかるため, 本研究を行っている. 本年度(昭和62年度)は既に開発した上顎用および下顎用人工歯根, ならびに上下顎兼用2ピースタイプの人工歯根を実験動物に埋入し, 基礎的研究を継続して行った. 現在までの観察では, 歯槽骨内へ埋入された人工歯根は周囲骨と直接結合し, 良好な状態で植立していることが明かにされた. また埋入後, 人工歯根の上部構造として金属冠を装着して咬合負担を加えても, 人工歯根は周囲骨と直接結合し, 骨髄も良好で, 順調な経過を示した. 以上の基礎研究の結果を踏まえて, 昭和61年11月より2ピースタイプの人工歯根の臨床応用を行っている. 本材は主として第2小臼歯より前方部に埋入れされるが, 上顎洞, 下歯槽管と歯槽頂との間に十分な骨質があれば, それより後方部でも埋入している. その結果, 人工歯根の埋入により比較的維持安定の良い顎補綴物の製作が可能となり, 悪性腫瘍治療後の機能障害の改善に役立っている. 今後, さらに症例数を追加し, 歯科補綴学的な検討も加える予定である. また, 上部構造装着後の人工歯根周囲の骨改造機転の解明も行っていく予定である.
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Research Products
(1 results)