1986 Fiscal Year Annual Research Report
海底における地磁気3成分の長期間絶対測定および海底地磁気定点の確立
Project/Area Number |
60840006
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
瀬川 爾朗 東大, 海洋研究所, 助教授 (60013570)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
歌田 久司 東京大学, 地震研究所, 助手 (70134632)
浜野 洋三 東京大学, 地震研究所, 助教授 (90011709)
行武 毅 東京大学, 地震研究所, 教授 (90012898)
古田 俊夫 東京大学, 海洋研究所, 教務職員 (30107461)
小泉 金一郎 東京大学, 海洋研究所, 教務職員 (70107457)
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Keywords | プロトン磁力計 / フラックスゲート型磁力計 / 海底観測 / 磁場絶対測定 |
Research Abstract |
前年度に製作した地磁気絶対測定のための3成分フラックスゲート型磁力計1台とプロトン磁力計1台を用いて、海底での予備観測を実施した。本研究の目的は深さ6000mまでの深海底において1年以上の長期間にわたって高精度な地磁気3成分の観測をめざしており、本観測においては潜水艇を用いて測定装置の設置とデータの回収を行なう予定である。しかし予備観測においては測定装置自体の性能を海底で調べることを目的としたので、自己浮上型の装置を用いて観測を行なった。観測の期間は1986年8月から10月の2ケ月間であり、伊豆海膨を横断するほぼ北緯32゜の測線上で行なった。装置の設置は東大海洋研の淡青丸、回収は東京水産大の神鷹丸により行なった。装置は2台とも無事に回収され、海底での観測記録が得られている。今回のフラックスゲート型磁力計は精度を高めるため、従来1体型であった測定装置を、センサー部、測定回路及び記録部、及び電源部が分離した構造にした。このため従来問題であった記録部や電源部によるノイズを十分に減少させることに成功した。また電源部を別にしたために電源容量を大きくすることができ、毎分測定でも数ケ月以上の連続観測が可能となった。得られたデータは解析に充分なものであった。プロトン磁力計についてもセンサー部は測定記録部、電源部から分離されている。プロトン磁力計は特に磁場傾度に弱いので、この考慮は必要である。海底で十分にに全磁力の測定を行なえることが、今回の観測により確められたが、長期間の観測を行なうためには、電力消費量を小さくすることが必要であることがわかった。
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