1985 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60840009
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
大滝 英治 岡山大学, 教養, 助教授 (40033120)
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Keywords | 炭酸ガス / 水蒸気 / 変動計 / 渦相関法 |
Research Abstract |
大気中の炭酸ガス濃度と水蒸気濃度を同時に測定する小形・軽量なデジタル式炭酸ガス・水蒸気変動計を試作した。試作時の留意点は次の通りである。 1.ニクロム光源、シリコニット光源等に比べて面光源としてより優れた特性を示したので、赤外光源としてセラミックヒーターを採用した。 2.チョッパー上に炭酸ガス(4.3μm),水蒸気(2.6μm)と参照(2.3μmと3.9μm)用の赤外干渉フィルタを固定し、直流モーターで30Hzの割合で回転させた。このことにより、事実上、複光束の測定方式となっているが光学系を単純化することができた。また。2波長の参照信号を使用したので測定器のドリフトを小さく押えることができた。 3.赤外線検出器には高感度の電子冷却型PbSe素子を使用した。 4.電気系にデジタル回路を採用し、対雑音性能を高めた。 5.デジタル演算は高速演算素子(Am9511)を使用し、マイクロプロセッサ(Z-80)で演算処理を制御した。 試作器の炭酸ガス変動計としての性能は次の通りである。 1.測定スパン 20cm 2.測定回数 30回/秒 3.感度 20mv/ppm 4.雑音 1ppm以内 5.ドリフト 1ppm/時 なお、試作器の水蒸気変動計としての性能は大型の恒温恒湿装置がないため、野外に試作器と熱電対乾湿計を並置して両者の低周波成分の比較によって調べることにした。現在、データの解析中である。 試作器の実験室および野外テストの結果については昭和61年度の日本気象学会において報告する予定である。
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Research Products
(2 results)