1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60840011
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Research Institution | RESEARCH INSTITUTE FOR MATERIAL SCIENCE AND ENGINEERING School of Engineering, Fukui University |
Principal Investigator |
神藤 洋爾 福井大, 工学部, 教授 (70020229)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂柳 信之 日本分光工業株式会社, 装置第4課, 主任
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Keywords | 偏光変調分光計 / 円二色性・旋光分散同時測定 / ミュラー・マテリックス法 / 光変調器の利用 |
Research Abstract |
ミュラー・マテリックス法による理論的設計を基に、円二色性(CD)・旋光分散(ORD)同時測定用偏光変調分光計を試作した。試作装置の示すベース・ラインシフトの大きさは、装置の性能を反映する一つの尺度である。得られた実験結果をミュラー・マテリックス法によって理論的に解析し、ベース・ラインシフトを引き起こす要因について考察した。我々は、試作分光計の性能が主に次の5つの因子に依存している事を見いだした。即ち、1.使用されているロックイン・アンプの高調波除去率 2.偏光子・検光子として使用されるプリズムの品質 3.検光子の位置 4.光変調器の残留歪み 5.光変調器の窓板として使用されている石英板の残留歪み、等である。 我々は、高性能ロックインアンプを製作し、これを注意深く調節して高調波除去率の向上を図り、16個のプリズムを検定し、更にこれらを試作装置の偏光子・検光子として実際に使用した。その結果、偏光子には高品質のものを検光子には最高品質のプリズムを使用し、同時に、偏光子・検光子用プリズム・ホルダーとして微動調節装置つき精密回転ステージが必要であることを明らかにした。更に、光変調器の残留歪みが試作装置の性能に及ぼす影響について検定した。光変調器を安定に動作させるためには、変調素子の温度コントロールが不可欠で、2枚の石英板を窓板を必要とする。その残留歪みは試作装置の性能に悪影響を及ぼす。我々は、20枚の石英板を検定し、歪みのほとんどないものを選んだ。このようにして装置の性能を低下させる要因を取り除き、我々は現在市販されている円二色性分光計及び旋光分散分光計とほぼ同等の性能を持つ円二色性・旋光分散同時測定装置の開発に成功した。我々は、IBM PC/XT パーソナル・コンピューターによる試作装置のオンライン・リアルタイム制御とデーター処理にも成功した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Y.Shindo: Rev.Sci.Instrum.56. 2237-2242 (1985)
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[Publications] Y.Shindo: Rev.Sci.Instrum.
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[Publications] Y.Shindo: J.Appl.Optics.