1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60840017
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
横山 友 長岡技科大, 工学部, 教授 (10028095)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋上 照男 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (50143821)
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Keywords | 全内部反射法 / 光音響分光法 / ラプラス変換 / 界面膜 / 濃度分布 / スペクトロエレクトロケミストリー |
Research Abstract |
完成した入射角可変の全内部反射光音響信号測定定装置を用いてガラス一溶液界面での種々の濃度分布の測定ならびにその予備的検討を用なった。これと同時に全内部反射法による濃度分布を求める方法を見い出した。すなわちこの方法において得られる信号強度は入射角によって定まる侵入の深さをパラメーターとして考えるとき濃度分布のラプラス変換となる。それ故、信号強度を浸入の深さに対して測定しその関係を示す回帰関数を逆ラプラス変換することにより濃度分布を決定することができる。現在逆ラプラス変換のアルゴリズムが利用できないため予め仮定した濃度分布のラプラス変換を求めこれと測定結果の比較から濃度分布を決定する方法を用いている。最も単純なガラス-色素溶液界面での濃度分布測定のために、フリントガラス-ニューユクシン水溶液,フリントガラス-オレンジGメタノール水溶液,クラウンガラス-ブリリアントブル水溶液,クラウンガラス-メチレンブル水溶液を調べた。前三者のいづれも信号強度と侵入深さとの関係は原点を通る直線となり色素は界面から溶液のバルクにおいて均一に分布していると予想されたがメチレンブルーに関してはその関係は原点を通らず界面での吸着が指示された。現在までに達成された最短の侵入深さは32mmであり濃度分布はこれ以上の領域での測定結果をもとにしてしか決定できない。侵入深さをさらに短かくすることは今後の問題であり、これは短波長レーザーの使用、高屈折率ガラスプリズムの使用により改善されると考えている。電気化学反応によって生じる濃度分布の測定に関してはその基礎検討を行ない各種酸化還元試薬のうちバリアミンブルーの酸化反応を測定系としたが、フリントガラス上への酸化スズ蒸着に問題が生じさらに高屈折率、高融点ガラスプリズムを利用した透明電極を作製している。界面膜にはナフィオン膜を用いることを試み形成した膜の特性の検討を行なっている。
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Research Products
(2 results)