1985 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60840022
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Research Institution | Tokai University Junior College |
Principal Investigator |
伊津 信之介 東海大学短大部, 短大, 講師 (50142617)
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Keywords | 海底写真 / 深海カメラ / ステレオ写真 / カラー写真 / 耐圧容器 |
Research Abstract |
本研究では、これまでの海底写真撮影装置の性能を保ったままで、いかに操作性にすぐれ、かつ製作費の安価なものを試作するかにポイントをおいている。そのために、耐圧容器内に大量生産によってコストダウンされている市販の35mmカメラを使用することとした。また光源としては、市販のストロボに改良を加えることなく用いた。このような基本的試作計画にもとづいて以下に述べる研究を本年度実施した。 1.耐圧容器の設計と加工法の検討 耐圧容器に使用する材料は、強度と加工性が相反することから、使用対象水深を考慮してアルミ合金(Al-Mg-Si,606φTb)を選定した。アルミ合金は耐食性が良くないため、表面にタフラム加工(テフロン+亜鉛メッキ)を施すことにした。一方、今回の試作研究では耐圧容器内にカメラとストロボを一緒に収納する計画であったが、浅海域に分布する懸濁粒子による光の散乱現象によって、レンズ面とストロボ発光面を同一にしない方が良いと思われるので、別の耐圧容器に収納することにした。この際、2つの耐圧容器間における信号送信は、カメラ側からの光信号をストロボ側受光器で受けることにした。この方式によって、耐圧容器の加工性は著しく向上することになった。 2.35mmカメラとストロボの同期回路の製作 前述のようにカメラ付属の小型ストロボの発光を、ストロボ側耐圧容器からアクリル窓を通して受光し、ストロボを発光させる。このシステムでは、カメラのシャッターが60分1秒間開く間に光線による情達伝達が可能かという技術的問題があったが、実験によって可能性が確かめられた。このような方法を用いる事によって、耐圧容器に特別なコネクター等を取り付ける必要がなくなったので、より信頼性が高くなったと思われる。
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