1985 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60850018
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
駒井 謙治郎 京都大学, 工, 教授 (70025948)
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Keywords | き裂発生 / 腐食ピット / モニター / 走査振動電極 / 腐食電位 / 腐食電流 |
Research Abstract |
機械・構造物に対して長期間にわたる必要十分な安全性を確保するためには、腐食性環境効果を考慮した動的環境強度評価を行う必要がある。しかし、腐食ピットを含んだ腐食き裂発生とその成長のモニタに関しては標準的手法が未だ確立されていない。ここでは、材料表面の腐食電流密度分布を振動電極を用いて精密に測定することにより、腐食ピット、き裂発生を空間的、経時的にかつリアルタイムにモニタできる腐食き裂発生モニタを試作した。試験片表面より0.1mmに保った電極をXYパルスステージに取り付け、電極を振動させることにより得られる交流電位差信号をロックインアンプにより増幅する。この電位差信号の面分布をリアルタイムに得るために、走査型電極のXY軸の位置制御、ならびにロックインアンプ出力の高速収集のためのソフトウェアを開発した。さらに腐食電位差分布マップより腐食電流密度分布を求める変換ソフトウェア、腐食電流密度分布の三次元プロット、等電位差マップ作成の基本ソフトウェア、ならびに画像処理技術を応用して腐食電流密度分布より、腐食ピット、き裂を抽出するための基本ソフトウェアを作成した。さらに腐食疲労の腐食電流密度分布は、静荷重に保持することにより平坦化され、腐食電流密度変化をとらえにくいようである。これに関しては、【◯!1】動的荷重負荷のまま測定する、【◯!2】ロックインアンプの入力感度を自動的に変化させ、最も適切な感度で作動させる、ことにより解決されることが期待され、現在システムを改良中である。
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