1985 Fiscal Year Annual Research Report
新技術・フェライトメッキ法を応用した光磁気ディスクの開発
Project/Area Number |
60850059
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
五味 学 東京工業大学, 工学部, 助手 (80126276)
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Keywords | フェライト膜 / フェライトメッキ / 光磁気記録媒体 / 磁気ディスク / メッキ膜 |
Research Abstract |
1.光磁気メモリー媒体として要求される高い平滑性の問題を解決するために、薄液膜方式によるフェライトメッキ法を完成した。高い平滑性を得るには、反応条件を厳しく制御する必要があるが、従来の回転円板式やスプレー方式では装置が複雑なためその制御が極めて困難であった。基板との間に常に一定の厚さの反応液膜を形成させる反応セルを用い、原理に従い、反応液と酸化液とを交互にセル内に流すことにより極めて良質な平滑度を得ることができた。この方式では反応条件を厳密かつ容易に制御することが可能であり、光磁気ディスクを製造する上で実用化への最大の問題を解決できる見通しを開いた。 2.1の新方式の開発と並行して、従来のスプレー方式を用いてCoフェライト垂直磁化膜の作製条件を検討した。この研究では実用化を図ることをも目的とし、まず、大型のスプレー方式のフェライトメッキ装置を造り、基板にハードディスク(3インチ)用のアルミ板を使用して、その全面にフェライトメッキを行なうことが可能かどうかについて検討を行なった。その結果、スプレー室内の酸素分圧、反応液の組成、基板温度、スプレー速度を小スケールで決定した条件とほぼ同一にすることにより、3インチディスクの全面に均一なCoフェライト膜をメッキすることに成功した。メッキ時間は15分で2000Åであり、大量生産の可能なことがわかった。 3.2のスプレー装置を用いて、【Co^(2+)】,【Fe^(2+)】イオン濃度を変えて検討し、【Co^(2+)】/【Fe^(2+)】=0.4,pH7.4において(111)面に結晶配向したCoフェライト垂直磁化膜の生成することを見い出した。角形比は0.82であった。更に、磁場中において反応を行なうことを検討するために、磁場の方向や大きさを制御する附属装置を設計し一部完成させた。
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Research Products
(2 results)