1985 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60850075
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
松尾 正之 東北大学, 工, 教授 (50005170)
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Keywords | 圧力 / センサ / 医用センサ / 低ドリフト |
Research Abstract |
高感度でドリフトの少ない医用超小形圧センサの開発を目的として、本研究では微小なダイヤフラムの変位を容量変化に変換して検出する容量形圧センサの試作を行う。本年度は主に感圧ダイヤフラム部分の基本的製作方法の検討と容量検出に使用する集積回路の試作を行った。 (1)感圧ダイヤフラムの基本的製作方法の検討 感圧ダイヤフラムの製作には、ダイヤフラムおよび変位検出のための容量を形成する上部電極を持つSi基板を、上部電極を形成したガラス板あるいはSi基板に張り合せる方法を選択し、その製作技術の検討を行った。Si基板上にダイヤフラムを形成する方法については技術的な蓄積があるため、主にSi-ガラス、Si-Siの張り合せ技術について研究した。Si-ガラス間の張り合せ技術としてアノーディックボンディング法を検討し、最適な張り合せ条件を決定した。Si-Si間の張り合せには両基板表面のOH基の脱水反応に伴う結合力を利用した新しい張り合せ方法を検討した。これら2つの方法により感圧ダイヤフラムの製作が可能になった。 (2)容量検出用CMOS ICの試作 体内埋込み形の圧センサでは容量測定回路は電池で駆動させるためその消費電力を最小限にする必要がある。そのため容量検出回路を消費電力の少ないCMOS ICで試作した。この回路はOPアンプ、アナログスイッチ、帰還容量からなるスイッチドキャパシタ形容量測定回路であり、消費電力は1mW程度で2pF以内の容量変化の直線性が保証でき、容量変化の分解能は0.1pF程度である。 (3)容量形絶対圧センサの基本設計 (1)、(2)の研究を基に、容量検出用CMOS ICを同一基板上に組み込んだ構造を持つ絶対圧センサの基本構造設計およびその製作プロセスの設計を行った。
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Research Products
(2 results)