1985 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60850083
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
上田 幸雄 大阪大学, 溶接研, 教授 (30029037)
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Keywords | 甲板 / 初期たわみ / 残留応力 / 圧壊強度 / 推定法 / 有効初期たわみ係数 / 軟鋼 / 高張力鋼 |
Research Abstract |
本年度は船体甲板パネルを対象とし、その溶接初期不整(初期たわみおよび残留応力)および圧壊強度を解明するため、実験および理論解析を行い、それらの結果をもとに、初期不整および圧壊強度を手計算程度で簡単にまた精度よく求めることができる推定法を開発した。 本研究の成果を要約すると次のようになる。 1. 船体甲板にロンジ材およびトランス材を取り付けた場合に、それらに囲まれた1パネルに生じる溶接初期たわみおよび残留応力を、パネルと補強材の寸法および溶接条件より簡単に精度よく求めることができる推定式を導出した。 2. 上記の初期不整を有する矩形板の圧壊強度は、有効初期たわみ係数を用いて、本研究代表者らが提案した簡易推定式により求めることができる。この有効初期たわみ係数を合理的に決定した。その結果得られた有効初期たわみ係数はパネルの座屈モード波数と細長比により簡単に表わすことができる。 3. 以上の結果をもとに、設計段階で甲板パネルと補強材の寸法および溶接条件が設定されると、溶接初期不整量およびその初期不整が生じているパネルの圧壊強度を非常に簡単に求めることができる推定手順を提案した。 4. 軟鋼実甲板パネルおよび高張力鋼甲板パネルを対象とし、上記の推定法により溶接初期不整量および圧壊強度を求めた。それぞれの推定値を、実甲板パネルの初期たわみ計測結果および有限要素法による弾塑性大たわみ解析結果と比較し、その精度が非常に高いことを確認した。
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