1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60850085
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
中武 一明 九大, 工学部, 教授 (70037761)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥野 武俊 大阪府立大学, 工学部, 講師 (60081395)
西本 仁 (株)西日本流体技研, 主任研究員
小倉 理一 (株)西日本流体技研, 専務取締役
上田 耕平 九州大学, 工学部, 助手 (40037859)
山崎 隆介 九州大学, 工学部, 教授 (30037684)
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Keywords | 回流水槽 / 自航試験 |
Research Abstract |
昭和60年度は、舵を付けないタンカー船型モデル(長さ1.5mと2.0mの2隻)について、九大の曳航水槽と西日本流体技研の第4回流水槽において、抵抗試験,プロペラ単独試験,荷重度変更法による自航試験,流場計測を行い、両水槽における計測値の特徴について新しい知見を得た。そして大体長さ2.0mの模型船を用いれば、安定した自航要素が得られることが分った。 本年度は、推進性能に及ぼす舵の影響を調べるために、回流水槽と曳航水槽において、舵を取りつけて抵抗試験および自航試験を行い、同時に舵抵抗検出器によって舵抵抗を計測した。これらの実験結果と九大で開発した推進性能算定プログラムによる計算結果との比較から、次のようなことが明らかになった。 1.回流水槽の方は、推力減少率に舵の影響がほとんど出ていないのに対し、曳航水槽では舵のために0.04程増加した。 2.有効伴流率については、両水槽の結果とも0.1程増加した。 3.曳航中と自航中の舵抵抗は、略両水槽とも同じくらいの抵抗値が得られ、自航中の舵抵抗は曳航中のそれの10倍近くも大きくなっている。 4.一方、推進性能算定プログラムによる結果は、舵のために有効伴流率が0.044、推力減少率が0.025程増加した。この結果と結験から、このような小型模型船では、舵を付けた自航試験は中々難しいことが分った。 5.以上のことから、回流水槽においては、舵をつけないで抵抗・自航試験を行い、舵の影響は解析の後で経験的に考慮する方が良いという結論となった。
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[Publications] 中武一明: 西部造船会会報. 74. (1987)
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[Publications] 上田耕平: 西部造船会会報. 69. 57-78 (1985)
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[Publications] 上田耕平: 西部造船会会報. 70. 27-42 (1986)
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[Publications] 山崎隆介: 西部造船会会報. 72. 93-119 (1986)
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[Publications] 浜崎準一: 西部造船会会報. 72. 141-150 (1986)
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[Publications] 奥野武俊: 関西造船協会誌. 201. 31-41 (1986)