1986 Fiscal Year Annual Research Report
損傷コンクリート構造物の補修・補強へのポリマーの有効利用に関する研究
Project/Area Number |
60850094
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小林 和夫 京大, 工学部, 助教授 (10021586)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 晋 京都大学, 工学部, 助手 (30168447)
宮川 豊章 京都大学, 工学部, 助手 (80093318)
藤井 学 神戸大学, 工学部, 助教授 (30031074)
小柳 洽 岐阜大学, 工学部, 教授 (30025928)
岡田 清 福山大学, 工学部, 教授 (00025777)
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Keywords | 損傷コンクリート構造物 / 補修 / 補強 / ポリマー / アルカリ骨材膨張 / ひびわれ注入 / ライニング / 衝撃摩耗 |
Research Abstract |
コンクリート構造は従来半永久的な耐用期間を持つとされてきたが、近年、設計,施工,材料,荷重,環境など種々の要因によって発生する早期劣化現象が各地で報告されている。特に、現在種々の報道機関によって採り上げられ始めているアルカリ反応性骨材による損傷は、わが国においてはその可能性が皆無に近いとされてきていただけに、その補修・補強については体系的な研究がなされた例はないのが現状である。 本研究では、近年種々の性能が開発されつつあるポリマー材料を利用し、その特徴を考虜したうえで、ひびわれ注入、コンクリートへの含浸、コンクリート表面樹旨ライニング等の手法を用い、アルカリ骨材膨張により劣化したコンクリート部材の補修・補強効果を検討するとともに、著しく損傷を受けた部材の耐荷性状を健全部材と比較検討した。 本研究の範囲内で得られた主要な結論を以下に示す。 1.適切にエポキシ樹脂系パテおよび注入剤によって補修した損傷はり部材においては、静的耐荷力は健全なものと同等以上となり、剛性についてもほぼ同程度まで回復した。また、疲労強度についても補修効果が得られた。 2.コンクリート表面樹脂ライニングのひびわれ追従性については、曲げおよびせん断のいずれも同様の傾向を示し、使用樹脂の伸度の大きな仕様およびガラス繊維補強のもので大きな追従性が得られた。 3.レジンコンクリートはポルトランドセメント系に比べてはるかに高い衝撃摩耗抵抗性を有していた。 4.コンクリートの含水量をポリマー系材料によって制御することにより、アルカリ骨材膨張を抑制することができる。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 小柳洽,他: コンクリート工学. 23-10. 26-33 (1985)
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[Publications] 岡田清: 土木学会誌. 70-11. 2-6 (1985)
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[Publications] 宮川豊章: 土木学会誌. 70-11. 43-47 (1985)
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[Publications] 小林和夫,他: セメント技術年報. 40. 447-450 (1986)
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[Publications] H. Imai et al.: Proc. of 7th International Conference on Alkali-Aggregate Reaction, Ottawa.
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[Publications] 岡田清,他: "アルカリ骨材反応に関するシンポジウム" 日本材料学会, 172 (1985)
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[Publications] 岡田清,他: "最新コンクリート工学" 国民科学社, 307 (1986)