1986 Fiscal Year Annual Research Report
視環境の総合評価システムとその測定装置の開発に関する研究
Project/Area Number |
60850110
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
中村 洋 名古屋工大, 工学部, 助教授 (10024209)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沖 允人 名城大学, 理工学部, 助教授 (40076550)
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Keywords | 視環境 / 視環境の評価 / 六面照度計 / 鉛直面照度 / ベクトル照度 / スカラー照度 / 平均円筒照度 / モデリング |
Research Abstract |
本研究の昭和61年度の研究実施計画の根幹は、昭和60年度に試作した六面照度計を試験的な測定に用いることと、その結果に基づいて、昭和62年度に新たに改良試作を予定する六面照度計を検討することである。本年度の研究では、先ず、従来、実験的に確認していた通常の視環境における六面照度計の有用性を理論的に確認した。即ち、六面照度計で測定可能な、水平面照度、円筒照度、スカラー照度、ベクトル照度に関し、六面照度計による測定値、或は、測定値より計算値について、理論的な検討を試みた。その結果、水平面照度は当然として、ベクトル照度が測定値が理論値と一致することを理論的に確認し証明した。また、円筒照度とスカラー照度は特に方向性の強くない一般の視環境における測定値と理論値の誤差は実用上支障のない程度であること、光源の数が少ない光の方向性の強い視環境では理論的には誤差が大きいことを確認した。本年度は、昨年度に試作した六面照度計の連続的な試験測定を試みている。また、そのデータを整理検討している。その結果、ソフト面では若千の改良点を見出したが、ハード面では、少なくとも研究用としては、ほぼ完全で、特筆するような改良点は見当らない。従って、実用的にも、ほぼ、十分と考えたが、その要件の尚一層の検討が今後必要となる。以上のほか、資料整理、特に資料の図形処理のため、高級マイクロ・コンピュータへのデータの転送のプログラムを作成し試用している。また、本年度は、明年度に試作を予定する六面照度計に、半円筒照度の測定の機能の追加を検討したが、そのための試作費がかなり嵩むこと、また、現在、運動競技上等の夜間照明の検討に多用されている平均半円筒照度の測定の機能を六面照度計に付加することの妥当性に疑問があり、現在、検討を継続している。また、視環境評価の新しい指標として、ベクトル・スカラー比に変わる円筒照度・水平面照度比の検討も開始した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 中村洋: 昭和61年度(第19回)照明学会全国大会講演論文集. 101-102 (1986)
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[Publications] 中村洋: 日本建築学会大会学術講演梗概集. D分冊. 597-598 (1986)
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[Publications] 中村洋: 日本建築学会大会学術講演梗概集. D分冊. 625-626 (1986)
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[Publications] 中村洋: 日本建築学会 東海支部研究報告. 第25号. 181-184 (1987)