1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60850162
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
垣内 弘 横国大, 工学部, 教授 (40017843)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 正 日本曹達(株), 高岡工場生産技術研究所, 課長補佐 (70019735)
友井 正男 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (20017940)
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Keywords | ポリマー固定化塩基触媒 / アミノピリジン / リン脂質合成 / アシル転位 |
Research Abstract |
ポリマー固定化塩基触媒に関する今年度の成果は次のようである。 1.マクロポーラス型の含ブロモアルキル基樹脂と4-メチルアミノピリジンの反応によりマクロポーラス型固定化アミノピリジンを合成し、これにカドミウム塩を含まないグリセロホスホリルコリンを含浸させ、これとパルミチン酸無水物の反応によりコリンリン脂質を収率良く得ることができた。この方法では有毒なCd塩を使用しないので、生成物の分離,精製がより簡単になり、また有毒物混入の恐れがないために生成したリン脂質を医療用として用いることが容易になる。 2.除草剤中間体としての1,3-シクロヘキサンジオンのC-アシル体がポリマー固定化アミノピリジンやイミダゾール触媒により相当するO-アシル体より収率よく得られることが判った。この系について触媒の構造と活性の関連について検討したところ、基質と固定化触媒の親和性が反応に対して重要な因子となることが判った。すなわち触媒の極性と基質の極性が似てくると、触媒粒子内での基質の濃度が溶液相の濃度より大きくなり反応性が増大する。この系について触媒を繰返し使用すると、生成物と触媒基の反応により活性点が失活し、徐々に触媒が低下した。しかしながらこの触媒活性の低下は触媒と生成物の接触時間を短かくするような条件下で反応を行うことで最小にすることができた。
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[Publications] Masao Tomoi: J.Polym.Sci.Polym.Chem.Ed.,. 25. (1987)
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[Publications] Masao Tomoi: J.Polym.Sci.Polym.Chem.Ed.,. 25. (1987)