1985 Fiscal Year Annual Research Report
新しい気固接触方式にもとづくNOx・SOx同時除去高効率石炭燃焼方式の開発
Project/Area Number |
60850166
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
古沢 健彦 東京大学, 工, 助教授 (20011083)
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Keywords | 石炭燃焼 / 高速流動層 / 高温循環燃焼装置 / 脱硫脱硝 / コールドモデル |
Research Abstract |
本年度は、1)コールドモデルによる高速流動層の研究、2)脱硝反応に関する実験的研究と、高速流動状態への適用、3)石灰石による脱硫反応速度の定式化と高速流動状態への適用、4)高速流動層を用いた燃焼実験の実施を行った。以下にその概要を示す。 1)新たに作成した高速流動層コールドモデル装置を用い、内部におけるFCC粒子の挙動を観察、測定した。ガス流速が、150cm/sを超えると高速流動状態が達成された。蛍光染料を含浸させた粒子をトレーサーとしてパルス投入し、下流2点で得られた信号から粒子速度、粒子軸方向混合拡散係数を算出した。また、ガス-粒子間速度を算出し、クラスターの形成がみられることを確認した。 2)石灰石・チャー・使用済石灰石を触媒または反応物とした窒素酸化物の還元、アンモニアの酸化、分解速度を実験的に定め、過去の文献との比較から、石炭燃焼条件下におけるfnel-Nの支配的反応経路路を明らかにした。さらに、本研究で提案した燃焼方式を想定し、比較的粒子濃度が希薄な条件下においてアンモニアの酸化反応を行わせしめたところ、充てん層条件下におけるNOへの選択率に比し、数分の一程度の選択率が得られ、ほとんどが窒素となることがわかった。 3)熱天秤を用いた石灰石による硫黄酸化物の固定化速度の測定を行い、ガス濃度、粒子径に関し定式化を行った。特に、多段燃焼を想定した。酸素不足下では硫黄酸化物の固定化速度は低下するが、一方【H_2】Sの固定化速度は増大する。また高速流動層条件下で用いられる小粒径粒子による固定化速度は、大粒子に比し、大であった。 4)透明石英製の高速流動層燃焼部を有する循環型燃焼装置を製作し、高温燃焼条件下における流動・燃焼状態を目視およびビデオ撮影により観察した。燃焼条件においても間欠的にクラスターが降下している様子が観察された。
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[Publications] Fuel. 64-3. (1985)
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[Publications] Fuel. 64-9. (1985)
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[Publications] J.Chem.Eng.Japan. 18-5. (1985)
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[Publications] Proc.8th.Intern.Conf.on FBC. 3. (1985)
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[Publications] Proc.1st.Intern.Conf.on CFBs. (1985)