1985 Fiscal Year Annual Research Report
植物ウイルスゲノムおよびウイロイドの遺伝子診断法の実用化
Project/Area Number |
60860006
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
四方 英四郎 北海道大学, 農, 教授 (00001389)
|
Keywords | 遺伝子診断 / ウイロイド / ウイルス / RNA / cDNA / クローニング / ドットブロット法 |
Research Abstract |
1.ウイロイド病の遺伝子診断 (1)純化したホップ矮化ウイロイド(HSV)とキウリペールフルーツウイロイド(HSV-C)を検定試料とし、ドットブロット法の検出精度を調べた所、両ウイロイド共、数百pgまで充分に検出できた。またHSVで検出精度がやや優れていた。 (2)HSV罹病キウリより、核酸を簡易抽出後、ドットブロット法でHSVを検定する方法を確立した。 (3)ブドウより新たにHSVの系統(HSV-g)を分離した。HSVのcDNAをプローブとしたドットブロット法により、HSV-gの遺伝子診断法を確立した。検出精度は、キウリを用いた生物検定と同程度であった。 (4)スモモよりウイロイド様RNAが検出された。HSVcDNAを用いたドットブロット法で、このウイロイド様RNAの検出精度はHSVRNAの100分の1以下であり、スモモのこのRNAに対する新しいプローブを作製する必要性が示唆された。 (5)HSV-gのcDNAを作製し、クローニングに成功した。 2.ウイルス病の遺伝子診断 (1)イネ萎縮ウイルス(RDV)とイネラギッドスタントウイルス(RRSV)RNAのcDNAを作製し、クローニングに成功した。 (2)RDVとRRSVのcDNAをプローブとしたドットブロット法による遺伝子診断法を確立した。 (3)RDVとRRSVのゲノムRNAを罹病植物より直接簡易抽出する方法を確立した。約0.2gの罹病葉よりゲル電気泳動でゲノムRNAの特異パターンが得られ検定が可能であった。 (4)ニンニクより分離したアブラナ科系統のTMV-RNAよりcDNAを作製し、クローン化した。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] Journal of General Virology. 66-2. (1984)
-
[Publications] Proceedings of Japan Academy. 61B-6. (1985)
-
[Publications] 植物防疫. 39-8. (1985)