1985 Fiscal Year Annual Research Report
収穫,防除,間引き作業を行う農業用ロボットの開発研究
Project/Area Number |
60860026
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤浦 建史 京都大学, 農, 助手 (00026585)
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Keywords | 農業用ロボット / マニピュレータ / 果実収穫 / 防除 / 間引き / 画像入力 / 画像処理 |
Research Abstract |
1.これまでにバッテリカーにテレビカメラ、マニピュレータを搭載した果実収穫用ロボットの試作を行ってきたが、本課題の研究は、このロボットにはん用性をもたせるため、果実収穫のほか、防除、間引き作業も行えるようにすることを目的としている。 2.テレビカメラを用いて果実や間引き苗を検出するための基礎研究として、ダブルビーム分光光度計を購入し、各種果実と茎葉、及び間引き苗と土壌の反射分光特性を調査した。この結果をもとに、果実や間引き苗の画像をコンピュータに入力する装置を試作し、画像から果実や苗を認識するプログラムを作成した。間引きの場合、間引く苗と残す苗を判断するプログラムも作成し、基礎実験を行った。実験の結果、一部重なった苗でも、それぞれの中心を認識でき、一応の成果を得た。防除作業では超音波センサにより対象作物の位置や形状を検出する実験を行った。超音波は指向性が広いが、作物のおおよその位置や形状を検出することができた。 3.果実収穫用に試作したマニピュレータにより防除や間引きも行えるよう、マニピュレータの改造を行った。防除作業はマニピュレータの指の部分に2個のノズルを付けて行い、超音波センサで検出した対象物に、均一に散布するよう、マニピュレータ駆動のハードウェアとソフトウェアの作成を行った。間引きは農薬による間引きとし、間引くべき苗に正確に農薬散布が行えるよう、ノズル先端を苗に近づけられる構造とした。 4.対象物が小さい間引き作業等では、画像処理やマニピュレータの制御に精度を要するため、これまで用いてきた8ビットのコンピュータ基板から16ビットに変更した。これにより、入力画素数を約2倍にでき、マニピュレータの制御精度も向上することができた。
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