1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60870034
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
中村 肇 神戸大, 医学部, 講師 (40030978)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
生越 義昌 株式会社アローズ, 取締役社長
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Keywords | スーパーオキサイド / 好中球 / PMA |
Research Abstract |
研究者らは微量検体で感度よく活性酸素の定量を可能とすべく、光学系に工夫を加えた専用測定機器の開発を行い、好中球活性酸素産性能測定の臨床的応用を試みてきた。 測定機器は、チトクロームC法を測定系として、光学的検出には近接2波長の分解能を向上さすため多層膜の特殊干渉フィルターを用い、かつ超高感度対数増幅回路、精密温度制御ブロックの導入により、従来の分光光度計では不可能であったチトロクロームCの微量変化の検出を可能とした。 好中球の分離:ヘパリン血を等量のヘマセルに加え静置し、血漿中白血球浮遊液を作成、さらにLympboprepに重畳後遠活し、好中球分離液を作成した。 反応系:好中球浮遊液20μl(5〜10×【10^4】PMNs)を40μMチトクロームC及び2.5mMGlucoseを含むPBS(+)液に加え、37℃,2分間preincubateし、刺激物質としてPMA,ConA/CytD,FMLPを加え反応を開始する。OD550-540の吸光度変化より好中球【10^6】個当たり1分間に産生される【O(^-_2)】量を求める。 結果:1)刺激物質至適量の検討:PMA量は分離好中球では0.01〜5μg、血漿好中球では0.1〜5μgの範囲で一定の値を示した。CanAは10〜100μg,CytDは2〜10μg,FMLPは0.1〜1μgolesでそれぞれ一定の値を示した。 2)血漿好中球と分離好中球の比較:健常成人10検体、新生児血10検体を用い比較検討したところ、PMAを刺激物質として用いた場合には両者間で【O(^-_2)】産生量は良い相関を示したが、ConA/CytDを刺激物質として用いた場合には、新生児好中球では良い相関が得られたが、成人好中球では血漿好中球を検体として用いた場合には、分離好中球より低値を示した。以上より新生児好中球【O(^-_2)】産生量測定に当っては血漿好中球浮遊液を用いることにより、微量血液で簡便・迅速に測定し得ることが明らかになった。
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Research Products
(2 results)