1985 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60870045
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
三田村 好矩 北海道大学, 応電研, 助教授 (70002110)
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Keywords | 人工弁 / セラミックス / 単結晶アルミナ / 窒化チタン |
Research Abstract |
1.単結晶アルミナ・セラミックスおよび窒化チタンの表面分析 臨界表面張力を、水-エタノール混合液の接触角を測定して求めた。その結果、TiN 32dyne/cm、単結晶アルミナおよびLTIカーボン 26dyne/cmであった。いずれも、生体適合性に優れた材料の表面張力20〜30dyne/cmに近い値を示し、抗血栓性の一つの機序を明らかにした。 2.単結晶アルミナ・セラミックスおよび窒化チタンの抗血栓性試験 Venacava ring法にて抗血栓性を試験した。犬の下大静脈に試料リングを插入した。2週間後、窒化チタンリング全例(3例)に血栓は全く見られなかった。また単結晶アルミナリングでは、1例で全く血栓が認められず、また残りの4例では流入側にわずかな血栓が見られるのみで、いずれの材料も優れた抗血栓性を示した。 3.セラミック弁の耐久試験 閉鎖時に弁に加わる圧力を変え、弁が破壊するまでの疲労試験を行なった。圧力差1450mmHgで45300回、950mmHgで167200回、900mmHgで786800回、500mmHgで2075500回であった。市販弁に比べて優れた結果を示した。 4.セラミック弁の流体力学特性の測定 定常流の弁抵抗は、開放角75度のセラミック弁が、開放角60度のBjork-Shiley弁より小さかった。拍動流に対する弁抵抗は、同じ構造の0.6mmセラミックディスク弁と、1.4mmカーボン弁でほぼ同じであった。ディスクの開放に要する時間を、CCDイメージセンサを用いて測定したところ、Bjork-Shiley弁(開放角60度)で47msec、Omni-Science弁(60度)で50msec、セラミック弁(75度)で50msecと、セラミックディスクの開放が最も敏速であった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Trans.A.S.A.I.O.32. (1986)
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[Publications] Prog.in Artif.Organs. (1985)
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[Publications] 病態生理. 4-10. (1985)
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[Publications] 人工臓器. (1986)