1986 Fiscal Year Annual Research Report
ハイドロキシアパタイトと炭素線維を用いた生体内吸収性人工気管の開発
Project/Area Number |
60870046
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岡部 英男 東大, 医学部, 助手 (10114422)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高山 鉄郎 東大, 医学部, 助手 (00126111)
山崎 善弥 東大, 医学部, 助手 (40092366)
吉竹 毅 埼玉医大総合医療センター, 教授 (60010261)
高浜 龍彦 埼玉医大総合医療センター, 構師 (20114530)
大西 清 東大, 医学部, 助手 (40175245)
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Keywords | 人工気管 / ハイドロキシアパタイト / 炭素線維 / フィブリン / コラーゲン / 気管上皮細胞 / 組織培養 |
Research Abstract |
本年度の研究計画は、人工気管内腔の上皮化を促進するため、培養系を用いてin vitroでの上皮化促進条件の検討を行うことと、ハイドロオキシアパタイトを人工気管軟骨とし、コラーゲン被覆化炭素線維を導管とする人工気管原型を試作することであった。 前者のin vitroの培養系を用いた上皮化促進条件の検討では、本年度は鶏胚大腿骨の軟骨細胞の培養系を確立し、培養軟骨細胞とハイドロオキシアパタイトの親和性を評価するシステムを確立し、これに従って、ハイドロオキシアパタイトのpore size、porosityの最適条件を評価することが可能となった。現在は、引きつづき、気管上皮細胞の培養系確立を推進中である。 後者の人工気管原型の試作については、ハイドロオキシアパタイトを人工気管軟骨輪とし、炭素線維にフィブリンを被覆、加熱処理を行った人工気管を試作に、動物に移植実験を行った。結果は、約2週間は良好な結果をたどったが、気管上皮細胞の被覆が行われる前に、加熱処理したフィブリンが膨化、溶融することが判明した。現在は、コラーゲンを炭素線維に被覆した導管を用いた人工気管の試作を行っているが、コラーゲン被膜の重層と、酸性処理による重合、架橋化の条件を調節して、気管上皮の被覆の良好となるような物性、形状を付与する研究を推進中である。 今後は、培養系を用いたin vitroの実験結果をフィートバックさせつつ、より良好な気管上皮被覆を可能ならしめる人工気管の開発、改良を推進する予定である。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] K.Onishi: Trans.Am.Soc Artif intern Organs. 31. 411-415 (1985)
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[Publications] K.Onishi: European Surgical Research. 18(SI). 75 (1986)
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[Publications] K.Onishi: European Surgical Research. 16(SI). 95-96 (1984)
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[Publications] 大西清: 人工臓器. 13. 700-703 (1984)
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[Publications] 大西清: 人工臓器. 14. 303-305 (1985)
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[Publications] 大西清: 人工臓器. 14. 306-309 (1985)
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[Publications] 高浜龍彦: "医科学大事典「代用気管」" 講談社, (1987)