1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60870052
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
佐藤 暢 鳥取大, 医学部, 教授 (10031949)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 孝夫 鳥取大学, 医学部, 教授 (10004631)
高野 和潔 山陽電子工業(株), 研究開発部, 副部長
藤井 勝正 山陽電子工業(株), 工場長
岡崎 直人 鳥取大学, 医学部, 助手 (30032204)
斎藤 憲輝 鳥取大学, 医学部附属病院, 講師 (40116330)
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Keywords | 酸素吸入療法 / PSA型酸素濃縮装置 / インサフレーション(吹送) / 呼吸同調 |
Research Abstract |
前年度より作製中の呼吸同調式制御を組み込んだ小型医療用酸素濃縮装置(MED952型)を完成させた。MED952型の形状は小型テレビ(15インチ型)程度のサイズで重さは約24kgである。消費電力は160W(60Hz)と昨年度開発した製品(従来の2/3)よりもさらに1/2の規模と小型化することに成功した。その機能は昨年度計画した性能よりも優れたものとなり、基本性能、即ち、1l/分の恒常流で93±3%(計画では0.6l/分で90%)の酸素を産生することができた。同調方式では、吸気/呼気時間比が1/2の場合2.7l/分まで90%の酸素濃度を維持することができ、3l/分で約84%、1/1荷酷な条件を負荷した場合でも1.7l/分まで【O_2】90%以上、3l/分で72%という性能を示した。またMED952型は流量設定を0.3l/分から始め、あとは0.5l/分から0.5刻みで3.5l/分までの8段階と半固定流量設定方式とした。これは従来の可変型に比べて同調時のいかなる状況でも流量を設定できる利点を持つ。同調性能は種々な呼吸に追隨できる完成度の高いものとなった。しかし、デザイン等の製品としての体裁はなお一考の余地がある。MED952型はあくまでも屋内定置用であり、移動に対しては利用面で制約を受ける。そこで携帯用の同調装置の開発をも行なった。本装置(SYNCOXY)は、駆動電源に単三乾電池4本を使用し、連続して2日間利用できる。仮に電池電圧が低下しても、また呼吸センサーがはずれても、供給制御用の電磁弁が開の状態となるように安全性についても十分に考慮してあり、大きさも9×4.5×15cm、重さ450gと小型である。MED952型は呼吸同調制御部を完全に装置内に組み込んだが、携帯用開発に成功したので酸素濃縮部とワンタッチ式で取り付けられる形態とすることも考えられる。そうすれば外出時には携帯用ボンベとの併用でも約2倍の40分程度の酸素供給が可能となり、行動範囲を広げることができ、一層利用性の高いものとなる。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 佐藤暢,岡崎直人: 新医療技術研究事業に係る厚生科学研究費補助金による研究報告書. 92-95 (1985)
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[Publications] 佐藤暢,岡崎直人: 病態生理. 5(11). 881-886 (1986)
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[Publications] 佐藤暢,斎藤憲輝,岡崎直人,藤井勝正,高野和潔,佐々木孝夫: Medical Way. 4(5). (1987)
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[Publications] 斎藤憲輝: 呼吸. (1987)